統合医療(東洋医学・心身医学)、コロナ共存の今後に期待される漢方処方

7月25日


杉並国際クリニックでは、Covid-19そのものに対する漢方対策の基本方針に基づく予防戦略は、幸いなことに多くの皆様方のご理解と支持を受けることができ総合内科的な対応としては軌道に乗せることができました。しかし、長引くコロナ禍の影響は、容赦なく私たちの全身に及んでいます。最近のイタリアの追跡調査報告によるとコロナ回復者の9割が全身に及ぶ様々な持続症状で苦しんでいるとのことです。


これまで中心的な課題ではなかった内科領域外の感覚器も少なからざる悪影響に曝されていることを日々の臨床からも実感しております。そもそも東洋医学や心身医学は、あらゆる健康相談の窓口となる総合内科さらには総合診療を担当することになるため、今後を見越して有効な対策を提案させていただきたいと思います。

 

患者さんの実際の<生の声>とともにご紹介いたします。まずは、コロナ対策をしっかり行ったうえで、少しでも期待できそうな漢方を最大限に活用し、その後、なるべく早期に鍼灸治療を開始し、少し落ち着いてきたころから、徐々に水氣道®を始める、という治療の道筋が、これら多くの皆様方にとってのゴールデン・スタンダートです。その取り組みを急がなければ、と考えているところです。

 

 

 不安にたいして、<心臓が止まったり、心筋梗塞の前兆だったりとかでは?>

 

顕著に増加しています!

 

定悸飲(ていきいん):動悸が目立って苦しんでいる神経質な方に。

1) ストレスや不安感などにより、動悸が強く感じる場合に

 

2) めまい、ふらつき、のぼせなどを伴う不安症に

 

3) パニック障害

 

 

 

 肩こりに対して、<在宅勤務で楽になることを期待していたのですが・・・>

独活葛根湯(どっかつかっこんとう):重だるさを伴う頑固な慢性的肩こりに。


ひどくなると、腕の上げ下ろしができない、首が回らないなど

 

 

 口内炎に対して、遠方の方からの相談が増えてきました。

 

甘露飲(かんろいん):口腔内疾患の特効薬、<どの科にいっても良くならず・・・>

 

余り気が付かれていない潜在的な胃の炎症を鎮めることによって口中を潤すことで、口腔内のほとんどのトラブルに対応可能。

 

1) 口中や舌にできる口内炎や潰瘍

 

2) 歯茎が腫れたり、化膿したり、出血する場合

 

 

 

 眼の症状に対して、<眼科の先生には「年のせい」で片づけられたのですが・・・>

 

滋腎明目湯(じじんめいもくとう):過労や高齢によって起こる眼精疲労、視力障害に。

 

1) 目のかすみ、

2)目の疲れ、

3)目の奥の痛み

 

 

 

 耳の症状に対して、<耳鼻科の先生には「治らない」と宣言され・・・>

 

滋腎通耳湯(じじんつうじとう):耳の機能の低下に
       

1)聴力の低下(聞こえずらさ)、

 

2)耳鳴り、

 

3)めまい