特集:シリーズ『新型コロナウイルス罹患者の体験から学ぼう』症例10:本当に治っているのか?不安は現実に… ②

6月16日(火)

新型コロナウイルスに感染したとき、どんな事態に直面するのか。感染した人や家族の話を通して、その一端を知るため、NHKが行ったインタビューの内容をできるかぎり詳細にお伝えします。

以下は、取材記事を下敷きとし、加筆や編集部分は赤もしくは緑文字として区別しました。


5月1日、3日取材横浜放送局 寺島光海

 

神奈川県に住む30代の会社員の女性は新型コロナウイルスに感染しましたが軽症のため自宅療養となりました。健康観察期間は終了したものの陰性を確認する検査はなし。「私は本当に外に出ていいのか…」 不安は現実となりました。

 


症例10(その2)

第2節:とにかく体が痛い!

4月6日、会社に出勤する前にいつものように体温を測ると、平熱より少し高い36度8分(註:毎日、玉弊風散を服用して予防している方の微熱発生は少なかったです。もし、第1陣の玉弊風散を内服していても微熱や熱感が生じたら、第2陣の金羚感冒散か藿香正気散かのいずれか、場合によっては両方を追加で内服していただければよろしいです)。しかし症状は1日で一気に悪化した

 


お昼ごろに、のどに少しひっかかるような違和感(註:第2陣の金羚感冒散の出番です)が出始めて、のど飴なめて様子をみていたんですけど、昼すぎからほてってきた感じ(註:第3陣の地竜の出番です)がするなと思っていたんです。

帰りの電車あたりから息が少し苦しい、荒くなって(註:肺炎のはじまりです)、駅に着いた時点でふらふらでおかしい(註:呼吸不全が進行して意識障害をもたらしかねない状態です)なと。

それで家に着いて熱を測って、38度8分まで上がってて。そのときは寒いんです、とにかく。寒くて寒くて(註:この段階に至ったとしても、第3陣の柴葛解肌湯の服用は助けになります)。なのに体は熱い。

なんか変な感じ。あと、節々の痛みがすごくありまして、インフルエンザよりもっとひどい感じ。


夜中も眠れなくって、目の奥が熱い。体の骨の間が全部痛い。節々、折れたんじゃないかなって明け方は思いました。本当にそれぐらい痛くて、歩くのも痛くって、起き上がっても痛くって、どんな体勢でも痛くって、体がとにかく痛かったです。


それで次の日に朝、体温測ったら39度まで上がってて、これはまずいと思って、かかりつけ医に電話したら診てもらえるとのことだったので予約して受診したんですけど、「(発熱して)2日目なので様子みてください」と言われた。薬をもらったんですけど、薬を飲んだら、次の日、平熱に戻ってしまったんですね。なので、その日1日は様子をみていて、次の日も平熱には下がっていたんですけど保健所にとりあえず電話しよう、熱あったことを報告しようと思って一報入れたんですけど、やはり「様子をみてください」と言われました。


それで10日の日に、夕方ですね、柔軟剤の匂いとかがしなくなっている(註:Covid19に比較的典型的な嗅覚障害です)なと感じ始めた。香水をつけてもにおいが全くしなかったので、保健所にすぐ連絡しました。

そしたら「かかりつけ医に電話して判断をこちらに連絡してくれ」と言われたので、かかりつけ医に行ったらすぐに保健所に連絡してくれて、保健所からもすぐに連絡がきて、「PCR検査を受けられる病院に行ってくれ」と言われた(註:保健所の対応も一様ではありませんでした。この女性が棲んでいる神奈川県の保健所の対応は、中野区・練馬区・都下管轄の保健所等よりずっとましな対応をしてくれたようです。)んです。

「公共交通機関を使わず行ってくれ」と言われました。

 

<明日へ続く>