5月3日(日)特集:シリーズ『新型コロナウイルス罹患者の体験から学ぼう』症例2:高熱や息苦しさ 味覚もなくなる…どこで感染したか分からない②

取材報道<NHK特設サイト 新型コロナウイルス>から学ぶ4症例の研究

以下は、取材記事を下敷きとし、加筆や編集部分は赤い文字として区別しました。

症例2:高熱や息苦しさ 味覚もなくなる…どこで感染したか分からない

 

3月27日取材 (高知放送局 山嵜雄大 宗像玄徳)

新型コロナウイルスに感染したとき、どんな事態に直面するのか。どこで感染したのか心当たりがないという高知市に住む50代の男性の話です。

 

第2症例(その2)

第2節:医師たちも疑わなかった感染

私は『ただのかぜ』(現在では、そのように甘い判断する人は少なくなってきていることでしょう。)と思ってましたね、

ええ、「インフルエンザにもかかったことない」(この方には何の罪も責任もありません。ただし、今後は、それまでの常識は通じません。運動能力に優れたアスリートたちでさえ次々に感染しています。運動能力は必ずしも感染防御力には結びつかないことを十分に認識しておく必要があります。素人的な経験則に基づく思い込みによる油断が最も危険であり、周囲にウイルスをまき散らして感染を拡大させている可能性があります。)もんで。

「まさか新型コロナウイルスにかかっているとは夢にも思いませんでした。」

 

「熱が上がって」きて、【インフルエンザの検査も2回】(インフルエンザのキットによる診断法を主流にしてしまったことのデメリットは計り知れません。この検査の結果が陰性になると、保険診療では抗インフルエンザ剤は処方不能になります。臨床的にインフルエンザを強く疑った段階で直ちにタミフル®を処方すれば、A型でもB型でもインフルエンザには良く効きます。新型コロナウイルスに対しての効果の期待も皆無ではないし、無効であればインフルエンザを否定して、新型コロナを疑えば所要時間は短縮可能となり、メリットは少なくありません。)受けました。

【採血も2回】【おしっこの検査も2回】(妥当な検査です)というふうに。<インフルエンザで陽性が出なかった>もんで、先生方も、【「なんの病気やろ」と。「どっからの熱やろう」と原因を突き止めるのに必死やった】(この報告は現場の緊張感をよく伝えてくれています。東洋医学的治療戦略をもたずに、現代西洋医学理論に完璧に洗脳されてしまうと、患者の全体像や病態の把握をしてサポートすることの意義を理解することができなくなってしますのです。何が何でも診断を確定させてからでないと手当てができないという医学常識が多くの患者を苦しめていることに気づくことができないのです。)と思います。

看護師さんとはちょこっとね、冗談交じりに言いよったんですけどね。あくまで冗談で。まさか「自分が感染しているなんて思いもよりませんでした」(この方ばかりでなく、取材を担当したNHKの記者さんはともかく、その時点で、この病院の医師・看護師の方々も自分が感染する可能性があることをどれだけ認識できたでしょうか。認識はなかったように読み取れます。)ね。


「大人になってから1回も高熱なんて出たことない」(これは、とても素晴らしいことであり、自分の健康に不安を感じないで過ごせることは好ましことでさえあります。しかし。私たちは、この認識による思い込みや油断を警戒しなければならない時代に生きていかなければならなくなってきました。)んですよ、この病気になるまで。

「高熱が出だして5日目ぐらい」(この段階で入院していなければ助からなかった可能性があります。)から先生方も心配されまして、ちょっと大きい病院で診てもらったほうがいいんじゃないかということで、3月6日の午後に別の病院で診てくださいまして、

そこで【「肺炎にかかってます」と。「PCRの検査したほうがいいですよ」】(その通りだと思います)と言われまして。
検査の結果、感染が確認され指定医療機関に転院した。幸い、肺炎は比較的軽かった

私の場合、「よく食べてよく寝る」(これは大正解です‼)ということ、それが治療の1つやということでした。

「薬を飲んでも熱が38度から下がらなかった」ので、薬を変えてみようということで、違う薬を出していただいたんですね。

筋力の痛みとかを和らげる、<ロキソプロフェン>(これはロキソニン®という商品名で処方されることが多い鎮痛剤です。この薬は非ステロイド系の鎮痛薬の中でも効果と安全性のバランスが良いことから選択されたのではないかと思います。それまで出されていた薬はアセトアミノフェン系の解熱薬であった可能性があります。インフルエンザの場合は、アセトアミノフェン系の解熱剤を使用することが推奨されていますが効果は弱いです。)というやつですかね、それを出していただいて。

私の体とマッチしまして、「ぴったり熱は下がりましてね、37度ぐらいまで。」1錠飲んだらもう下がり始めましたね。すぐです。飲んで3時間後ぐらいですかね。

38度から37度に、1度ぐらいの差がありましたね。

「ものすごい体が楽になりました。」

ただ「息苦しさとたんは続いてました」ね。先生から話を聞いたもんで、「軽い肺炎で、それほどの治療をすることはない」と。

 

「それで安心したのかどうか分からないけど、味覚のほうが戻って」(安心すると食欲が戻ってくることが多いのは事実です。ですから、以下に患者さんを安心させ希望をもっていただくか、ということが大切だと思います。これは心身医学のメカニズムで説明できます。世界中の医療従事者にこうした大切な認識が欠如しているから、PCR検査が受けられるまで不安な患者を不安なまま放置することによって、病状の悪化を促進してしまうのです。)きまして。

転院した日の夕方の食事は「いりません。食べる気がしません、食欲がありません」って私は言いまして、「明日からにします」と言ったんですけど。

 

翌朝から食事が出てきたんですけど、もう、戻ってましたね。

「味覚が戻ってきて、多少の味はしてきまして、それから食事もとれるように」(安心して緊張が緩和すると副交感神経の活動が高まり食欲が回復すると同時に消化吸収機能も改善します。消化吸収機能が改善すると代謝解毒機能も向上するので、とても有利になります。中国では、このメカニズムを活用して、新型コロナウイルス感染症の患者さんに鍼灸治療を併用しています。これに対して批判的な専門家はどこにでもいますが、視野が狭いだけだと思います。)なってきました。

 

<明日に続く>