4月30日(木)特集:シリーズ『新型コロナウイルス罹患者の体験から学ぼう』5-④

取材報道<NHK特設サイト 新型コロナウイルス>から学ぶ4症例の研究

以下は、取材記事を下敷きとし、加筆や編集部分は赤い文字として区別しました。

 

症例1:感染 治療なき入院 20代女性が語る
3月12日、27日取材(札幌放送局 北井元気)

 

20代の女性は3月5日に感染が確認され、20日間近く入院しました。「自分が感染するとは全く思っていなかった」という女性。あまり知られていなかった症状や入院中の日々などを語りました。

 

第1症例(その4)(3月12日、27日取材 札幌放送局 北井元気)

 

 

第3節:“治療が行われない”入院

<入院後は熱が上がったり下がったりがしばらく続いた>が、女性が驚いたのは、【特別な治療が行われなかった】(むしろ、特別な治療を施されずに済んことは幸いだったと思います。安静と隔離、これに栄養補給と安心が加われば、ひとまずOKでしょう。)ことだという。

 

6時に起床して基本的にはベッドの上です。担当の先生が1日に1回ぐらい見に来て、頭にネットをかぶってメガネかけて長袖のエプロンのようなものを着て手袋はもちろんしていて、本当に厳重な、テレビで見る真っ白な防護服ではないんですけど、入ってくる。部屋を出るときには、着ていた服や手袋を全部ゴミ箱に捨てて出ていくという感じです。

 

私の場合は【熱が出たら解熱剤を飲んでください】(おそらく、比較的安全性が高いとされるアセトアミノフェンが処方されたのではないかと推測します)ということで、それ以外は点滴もないですし、【決まった時間に体温をチェックして、決められた時間にごはん】(生活のリズムの維持は、たとえ半ば強制的であっても大切な治療要素だと考えます。)が出てということ以外は特別大きな処置というものはありませんでした。


薬がない状況なので、【せきやのどの痛みを先生に伝えても、特別この薬を出すとかいうようなことはなく】(金羚感冒散が大いに助けになりそうですが、漢方専門医でも詳しくない先生がいるくらいなので、入院後の内服許可は降りない可能性が高いものと推測します。)ほんとに【一般的にメジャーな解熱剤、普通のかぜのときに使う解熱剤】を出されて、あとはどうすることもできないというか、【自力で治してください、そしてこの部屋から出ないでください】っていう形です。


『いつ自分の熱が下がりきるんだろうとか、先が見えないので、自分ではわからないので不安』(お察ししますが、医療従事者も同じ不安を抱えています。患者にはPCR検査を実施しても、日々多数の患者に接触し、高度なストレスの下で心身共に疲労状態にある極めてハイリスクの医療従事者がノー・チェックで仕事を続けさせられていることは、さらに大きな問題だと考えています。)


女性は症状が軽く1週間ほどで回復してきたが、退院までには20日近くかかった。

「入院してから1週間後くらいには、もう熱も下がってせきもたまに出るくらいで、のどの痛みもなくなっていた」ので、先生からは「もしかしたら早めに退院できるかもしれないよ」と伝えられていました。

【1週間ちょっとくらいで1度目の検査をした】と思います。自分としては『体調はもう戻っていたので、検査したら陰性になるだろう』と思っているんですが、結果は「陽性だったよ」(症状と検査結果が一致しないことが多いことは、新型コロナ感染症の際立った特徴の一つです)と。


いちど陽性になると、検査した日から48時間おかないと次の検査ができないようになっているので、結果が陽性だった場合は次の日にまた検査をするという形です。検査と検査結果との交互でした。

検査を繰り返して陽性が出るたびに、『本当にいつになったら終わるんだろう、いつになったら病院から出られるんだろうと、先の見えない不安』がありました。(⇒医学原理1・3によるアプローチの必要性)


私の場合は5回目でようやく陰性が出て、2回続けて陰性が出ないと退院できないので、計6回検査しました。

 

<明日に続く>