COVID-19に対する鍼灸治療介入に関するガイドライン(第2版)

速報No2.杉並国際クリニックが推奨する抗コロナ療法

 

現論文タイトル:中国针灸学会 新型冠状病毒肺炎针灸干预的指导意见 (第二版)

The China Association of Acupuncture and Moxibustion issued Acupuncture Treatment Guidelines for COVID-19

 


杉並国際クリニックでの実践例
はじめに、私は現在の中国の政治・経済に関する中国から発信される情報には十分な警戒が必要であると考えています。

しかし、それに対して、中国伝統医学に関する情報からは大いに学ばせていただいています。

医学論文に関しては、自ら検証可能であり、論理構造についても政治性が入りこむ可能性は限られているからです。

ただし、今後の中国は、あらゆる科学技術を政治・経済的手段あるいは外交手段として最大限に活用していくであろうことは明らかです。

 

そうした、国際関係の力学の中にあって、私たち日本の医師は中国伝統医学との学問的交流を通して、良心的で優秀な中国の医師と賢明な係り方を工夫し、相互に協力を惜しまず、人類共通の財産を発展的に活用しせていかざるを得ないと考えております。

 

 

灸療法:

すでに当クリニックで積極的に実践して大きな成果を挙げています。
ここで紹介されている経穴(ツボ)はすべて基本的なものばかりであり、
鍼灸師の坂本光昭先生は、主に針治療のツボとして用いています。しかし、患者さん自身が実践するために、温灸などの指導を強化していくことを検討したいと考えています。一定のレベルに達した方には、『セルフケア灸療法技術者認定証』を差し上げることも併せて考えていきたいところです。

 

応用療法:

これは灸療法の応用技法です。自己灸療法を習得して坂本先生から『セルフケア灸療法技術者認定証』を授与された方を対象としていくことが考えられます。

 

経絡マッサージ:

この技術を習得する近道として、水氣道®の稽古に参加して、坂本先生が研鑽している「経絡航法」の手ほどきを受けることをお勧めいたします。

 

伝統的体操:

易筋経,太極拳、八段錦、五禽戯などのうち、すでに太極拳と八段錦の形(かた)は水氣道®に取り入れられ水中訓練として独自の発展を遂げつつあります。
     

これらの技法は、水氣道の有段者の一人である中川良子女史が研鑽している「太極航法」を通して、水中有酸素運動という、より発展した形で皆様に伝授させていただくことができます。また、易筋経,五禽戯の水氣道における展開については、今後、少しずつご紹介していくことができることでしょう。

 

メンタルヘルス:

耳つぼ、灸、マッサージ、薬膳、ハーブ茶、ハーブ浴、音楽療法その他の方法で心身を共に緊張緩和させることも、杉並国際クリニックはチームで取り組んでいます。耳つぼ、灸、マッサージは、坂本先生が詳しいです。
   

水氣道の有段者の一人である林亮博氏は、自律訓練法や全身性筋弛緩法の指導者であり、生活習慣改善指導のベテランです。
         

林先生が研鑽している「活水航法」の効能は、心身の緊張緩和と気力・体力の育成、さらにはスタミナ・抵抗力の強化にまで及びます。
         

ハーブ茶と翻訳しましたが、これは漢方薬と本質的には変わりません。
        

ただし、生薬を自家製入浴剤として活用する自宅入浴療法(ハーブ浴)を皆様にお伝えする機会が乏しかったことを振り返って、今後の積極的な展開を考えていきたいと思います。
         

さて、日本の臨床栄養学の限界は、中国の薬膳にみられる心身一如の発想の欠如です。今月中旬には、私が初版から編著者として関与してきた「わかりやすい臨床栄養学(第6版)」(三共出版)が刊行されます。栄養学が身体の健康の増進や身体の病気の治療だけのものではないこと、新型コロナに負けない免疫力や抵抗力は健全な心身を支える食事・栄養が決定的な役割を果たしていることを強調しておきたいと思います。
         

最後に、音楽療法としては、独自の理論に基づき「聖楽療法」を確立しました。<聖楽院>というコミュニティを立ち上げ、聖楽院をレーベルにした独自の音楽療法教材を全国にリリースしました。芸術歌曲集No1およびNo2は、イタリアの旋律に、わが国伝統の百人一首を歌詞としてのせるという奇想天外な発想に基づくものですが、妙なる調和を生み出すことができたことはまさに天慶です。

 

足浴:

これは是非、皆様と共に楽しく実践開始を計画したいものです。足浴は部分浴であっ
て全身浴ではありませんが、それでも立派な温泉療法です。私は、ドイツでクナイプ
療法の研修を受けたり、欧州の国際テルメ第一号のイタリアのモンテ・カッティーニ、フランスのビアリッツなどに滞在したり、訪問したりして温泉療法や飲泉療法を経験してきました。

 

私は、日本温泉気候物理医学会の認定を受けた「温泉療法医」であり、しかも、「温泉療法専門医」の資格を有する者として、温泉療法のレシピを開発し、治療処方箋を発行したりするだけでなく、自らも楽しみたいと永年考えてきました。

これまで水氣道の発展に大きなエネルギーを注いできましたが、今年の新型コロ
ナ騒ぎによって、水氣道の稽古中断が余儀なくされる中、足浴を含めた家庭でも実践
できる入浴マニュアルをまとめてみたいと考えているところです。