4月6日(月)昨今の関節リウマチ診療No1 

関節リウマチ診療の激変と分類基準

 

関節リウマチ(RA)の診療は2010年から直近の10年間は、診断から目標達成に向けた治療-臨床的寛解-アウトカム改善という一連の流れが見直された結果、この間に起こった変化は、これまでのRAの歴史のなかでも最も劇的であったとされます。

 

関節リウマチ(RA)の早期診断のための分類基準の改訂
RAの予後を規定する関節破壊は発症2~3年で急速に進行することがあきらかになりました。しかし、1987年の分類基準での診断率は、発症6カ月のRAの50%に過ぎないことが指摘され、早期診断に適した分類基準の改定が必要となりました。

 

それを受けて作成されたのが米国リウマチ学会(ACR)と欧州リウマチ学会(EULAR)共同提案の2010年改訂リウマチ(RA)分類基準です。この新分類基準(ACR/EULARによる2010年RA分類基準)は、関節予後を規定する項目を抽出し、それに重み付けを行なって完成したものです。

 

これによって、早期診断はより感度高く行えるようになり、寛解・治癒(関節破壊進行阻止)を目的とした適切な抗リウマチ薬使用を図ることを目的としています。

 

 

杉並国際クリニックの見解
当クリニックでは、2ページにまとめた「関節リウマチ早期診断・治療管理基準」を整備し、この基準をベースにして、関節リウマチの日常診療をStep1からStep5という流れで実施しています。