受診当日予約制度の廃止について

背景:

当クリニックの前身である高円寺南診療所時代(平成の30年間)は、患者の皆様の便宜のため予約制を導入せず、可能な限りの工夫と努力を重ねてまいりました。

 

そして、令和の新時代の幕開けとともに、改組・改称した杉並国際クリニックも、発足直後は、従来の伝統的方針を継承する予定でした。

しかし、発足の直後に、抜本的な制度の見直しを抜本的に検討しなければならない典型的で象徴的な問題事例(待ち時間等を避難する理不尽なネット書き込み)が発生しました。

「自分の待ち時間は最小に、自分の受診時間は自分の都合の良い時間にたっぷりと、長年ため込んだ健康上の、あるいは人生の諸問題の解決を、いっぺんに、しかも最低のコストで」ということを信条とされる方が、残念ながら激増しており苦慮いたしております。

 

 

対策:

このような時代の変化や人心の荒廃を現実の問題として重く受け止め、当クリニックの評議会(4名の患者会代表者により構成、任期1年)等の推奨を受けて、旧来のシステムを変更し、本年6月から段階的に予約制度に移行することとしました。

なお段階的かつ試行的な移行のため、当日予約キャンセルの場合の特例も併記しました。

 

 

結果:

3カ月にも満たない、短期間の観察期間でしたが、初回受診希望者のほとんどが当日の診療終了時間前1時間以内の予約を希望されておりました。

それに伴い電話での予約確認の件数が急増し、本来の業務に支障をきたしております。

 

入り口に「予約制」と明示し、ホームページにも示しているにもかかわらず、中には、それを承知のうえで再三電話をかけてきて特別扱いを要求してきたり、甚だしい例では「具合が悪いのにすぐに診てくれないのか」と土足のまま入ってこられて割り込みを強要したりしてくる方まで出現し、たびたび実害を受け、待合室の皆様にも御不快な思いをさせてしまいました。

 

 

反省:

診療終了時間前1時間以内は定期受診者(当クリニック継続受診歴1年以上)の皆様を中心にたいへん込み合っておりますので、この時間帯指定の「予約」診療を受け付けてしまうと、従来の定期受診者の皆様に多大なご迷惑をおかけしてしまうことになります。

 

 

新しい方針:

8月16日から、初回受診希望者の当日予約制度は全面的に廃止することにいたしましたので、よろしくご理解の程、お願い申し上げます。

 

 

令和元年8月11日

杉並国際クリニック 院長 飯嶋正広