聖楽院<研究科>レッスン報告

1月23日(木)9:30~11:30

ピアノ:荻原由実 

レッスン会場:東高円寺・音海

 

#1.声のメカニズムの訓練

訓練目的:3つの声域(胸声域、中声域、頭声域)の調和をはかる

 

教材:マチルデ・マルケージ歌唱技術Op21

Ⅰ基礎練習・・・1.発声、2.半音のポルタメント

 

 

#2.歌曲:シューマン「女の愛と生涯」(全8曲)

高声用楽譜にてテノール唱法

低声用楽譜にて男性アルト唱法

中声用楽譜にて男性アルト唱法

高声用楽譜にてソプラニスタ唱法

 

 

#3.アリア:チャイコフスキー作曲オペラ「エフゲニー・オネーギン」から

レンスキーのアリア「青春は遠く過ぎ去り」

 

 

まとめ:

#1.5年ぶりの復習。

 

#2.テノール唱法では楽曲の芸術性を表現することが難しい。高声用楽譜を用いてもバリトン発声になりやすい。低声用楽譜の低音部のファルセット発声が困難。中声用楽譜では低音部のファルセット発声が容易である他、高音部が響き易くなる。高声用楽譜が全体的には最も歌いやすいが、

第5曲の17小節目のGの発声に難があり、また33・34小節目の長いFの歌唱も慎重に支えなければならない。第7曲の24小節目及び31小節目のFisも、歌唱に伴う疲労の悪影響を受けやすい。また、第8曲目は、レチタティーヴォの歌唱に特に要求されるリズムをどのように体感し、表現するか、十分な稽古を要すると思われた。

 

#3.ロシア語の発音が滑らかになるにつれて、フレーズが大きくなり、歌唱表現が生き生きしてくることが感じられた。