第4週:内分泌・代謝病・神経病 10月23日(水)10月23日 脳心血管病予防のための血糖管理(管理目標を中心に)

3)併存症と合併症の診断

 

糖尿病は、脂質異常症や高血圧、肥満、脂肪肝等、他の脳心血管病リスク因子を併発していることが多いです。とくに、大血管症のリスク診断には、これらの併存症の診断と評価が重視されます。

 

また、糖尿病性腎症、網膜症等の細小血管合併症は、それ自体が糖尿病患者の予後に大きな影響を与えます。それに加えて、早期あるいは軽度であっても、大血管症の発症リスクが高まります。したがって、脳心血管病のリスク評価に用いられています。

 

合併症が疑われる症状の問診をします。その症状リストは、視力低下、足のしびれ感、歩行時下肢痛、勃起障害、無月経、発汗異常、便秘、下痢、足潰瘍・壊疽等です。こうした問診とともに腎症については、尿アルブミンと尿クレアチニンを測定して評価し、眼底検査を行います。

 

 <明日に続く>