抜毛症について

一般に抜毛症の診療は、多くの場合、精神医学的に強迫神経症(強迫性障害)診断に基づき、主に薬物療法として抗不安薬や抗うつ薬が処方されることが多いと思います。ここまでは保険医療の範囲で診療が可能です。

 

しかし抜毛症は難治性疾患と誤解されがちです。その理由は、主として西洋医学的薬物療法のみで効果的で持続的な結果を期待してしまうからです。

 

抜毛症は、抜毛という行動の結果としての身体症状、抜毛という行動の障害の他に、本来望ましくない行動に駆り立てられてしまう背景としての成育歴や家庭・職場環境などの心理・精神状態、といった複数の観点を踏まえたうえでのサポートが必要です。さらに生き方そのものの意味をどのように受け止めているか、なども大きくかかわってきます。

ですから、一般的な精神科医にとっても標準的とされる薬物療法のみでは治療効果を挙げにくいため積極的な診療を担えないことも少ないと思います。ただし、より専門的で良好な治療実績を挙げている熱心な医療機関であれば、臨床心理士などによる認知行動療法をはじめとするカウンセリングが行われることでしょう。ですから、こうした背景が診療コストに反映されることは、ある程度は已むを得ないことのように思われます。当クリニックで専門的で計画的な心理療法を継続される場合は、専門の臨床心理士が担当し、1回45分で6,480円(税込み)です。

 

そうして、一般的な薬物療法中心の西洋近代精神薬理学的療法のみに頼らず、伝統的東洋医学的養生法(漢方薬や鍼灸)や当クリニックにて独自に考案し20年の経験を有する水氣道®によって心身両面で統一された自己を取り戻そうとする真の心療内科的な統合アプローチをとることが、結局は近道であり、安上がりであるため、是非お勧めしたい方法です。