最新の臨床医学 5月7日(火)内科Ⅱ(循環器・腎臓・老年医学)

Q7

心房細動に対してカテーテルを使った治療法があることを知りました。どのような患者さんが選択できる治療法なのですか?

 

A

不整脈の治療法は、近年大きく変化しています。不整脈の種類によっては植込み式除細動器(ICD)や高周波カテーテルアブレーションなどの非薬物療法の有効性が薬物療法を上回ることが示されています。

そうして、不整脈の薬物療法は、自覚症状の軽減や非薬物療法を補完する役割が主となってきました。抗不整脈薬は不整脈そのものよりも基礎疾患や心不全、その他の合併症の有無が重要視されるようになり、それに応じた治療目標が立てられるようになってきました。

 

最近の不整脈関連の学会の動向では、心房細動の心拍数調節の基準や、カテーテルアブレーション治療が議論されています。そこで、心房細動について実際にお受けした質問について回答数することにしました。

 

 

杉並国際クリニックからの回答

症候性発作性・持続性心房細動はアブレーション治療の適応です。この場合、抗不整脈薬の使用は問いません。また、徐脈頻脈症候群、左心室収縮不全を伴う慢性心不全に合併した心房細動も適応になります。ただし、無症候性長期持続性心房細動は積極的適応とはなりません。