アレルギー

 

ここで掲載する内容は、一般社団法人日本アレルギー学会のホームページ<一般の皆さま>から引用したものです。

 

最後に杉並国際クリニックからのメッセージを加えています。

 

 

Q2

どのような時に薬物アレルギーを疑いますか?

 

A

通常の投与量にも関わらず、薬剤投与後に異常な症状が現れたときに、薬物アレルギーを疑います。皮膚症状は出現頻度が高く、内臓の異常に比べ気づきやすいため、薬物アレルギーを疑う良いきっかけになります。ただし、薬は大抵、感冒など具合が悪いときに投与されるので、その異常症状が病気のせいなのか、薬剤のせいなのか迷います。

 

そこで、薬物アレルギーか否かを判断するために参考になるのが、薬剤投与開始から異常症状が出るまでの期間です。薬物アレルギーが発症するまでには、薬剤が体内に入り、薬剤に反応する抗体や細胞が体内でつくられるための準備期間(医学的には「感作期間」という)が必要です。したがって、初めて使用した薬剤では、投与開始から発症までに5日~2週間(ときに1ヶ月以上)経過していることが一般的です。一方、以前にも使用したことのある薬剤ならば、投与後1日~2日以内に発症してもおかしくありません。

 

 

杉並国際クリニックからのメッセ―ジ

臨床の現場で薬物アレルギーを疑うのは、圧倒的に湿疹が出現した場合です。急に出現した湿疹が薬物アレルギーであると確定できれば、薬疹とします。

 

原因となる薬物の条件としては「2 週間以上前に少なくとも 1 度は摂取したことがあり、かつ、直前もしくは1-2日前にも摂取した薬」です。結局のところ、一番多いパターンは「2 週間前に開始して続けていた薬」ということは容易に理解できます。その理由を説明します。

 

 

1)薬剤投与開始から異常症状が出るまでの期間が感作期間です。

 

薬疹を生じるために必要な免疫学的過程を「感作」といいますが、免疫反応が生じるまでには準備期間が必要です全く初めて摂取する薬であれば、摂取後すぐに薬疹が生じることは通常ありません。

 

それは、体がその薬に対してアレルギーを獲得するまでの準備期間である感作期間が必要だからです。その期間は通常 2 週間は必要です。この間、症状は何も現れることなく静かに準備は進行します。

 

つまり、薬剤アレルギーの原因薬は、「その直前に初めて摂取した薬」ではなく、2週間以上前に少なくとも 1 度は摂取したことがある薬、を最も疑うべきだということになります。 

 

 

2) いわゆるアレルギー症状というのは最後の「惹起」という段階を指しています。「即時型アレルギー」や「遅延型アレルギー」はこの段階の反応を指しています。

 

ある薬に対するアレルギーの準備が整った(「感作」が成立した)段階で、再びその薬が摂取されると、薬疹を中心とするいわゆるアレルギー症状を生じます。

 

このアレルギー症状には、大別して2種類があります。ひとつは、IgEという抗体が主役の「即時型アレルギー」で摂取後 15 分後に、もうひとつは、T細胞が主役の「遅延型アレルギー」で摂取後 48時間後をピークとして症状を生じます。従って、薬疹が生じる「直前」もしくは「1-2日前に」摂取した薬物を原因として疑うことは正しいといえます。 

 

 

3) ただし、「交差感作」の場合もあります。薬物には生化学的に近縁の薬剤があるために生じる問題も知っておく必要があります。

 

初めての薬でも、アレルギーを獲得している(感作が成立している)薬と構造が類似ているために、免疫細胞が見間違えて、すぐに惹起の反応が生じてしまうことがあります。これが「交差感作」です。ある薬でアレルギー症状を起こすことがわかっている場合、それと同系列あるいは近縁の薬も摂取しないようにするのはこのためです。関係性が近い程、この現象が起こりやすくなります。

りうまち

 

ここで掲載する内容は、公益財団法人 骨粗鬆症財団のホームページから引用したものです。骨粗鬆症についてわかりやすい解説をしています。

 

骨粗鬆症は、長年の生活習慣などにより骨がスカスカになって骨折しやすくなる病気です。最初は、自覚症状はありませんが、ひどくなると骨折を起こし、寝たきりの原因となる場合もあります。多くは腰や背中に痛みが生じて医師の診察を受けてからみつかります。しかし、骨粗鬆症になってから治すのはたいへんです。

 

骨粗鬆症にならないように、日ごろから予防を心がけることが大切です。骨粗鬆症を予防することが、ほとんどの生活習慣病を予防することにつながります。そのために、高円寺南診療所では女性では、45歳以上、男性でも50歳以上の皆様に骨量計測を推奨し、骨年齢を算出し、骨粗鬆症の早期発見、早期対応に力を注いでいます。それでは、骨粗鬆症についてもっと詳しく勉強していきましょう。

 

 

それぞれのQ&Aのあとに【杉並国際クリニックからのコメント】を加えました。

 

Q3

カルシウムやマグネシウムをサプリメント(保険機能食品)からとるのは問題ない?

 

A

カルシウムやマグネシウムは食事からとることが良いでしょう。しかし、不足する場合は、補助としてサプリメントを使用することは問題ないでしょう。

 

しかし、骨粗鬆症予防や、健康の維持・増進のためには、やはり毎日3度の食事が最も大切です。

 

骨粗鬆症予防に関わる栄養因子は、カルシウムやマグネシウムだけでなく、エネルギー、タンパク質、リン、ビタミンA、B、C、Kなどのほか、とくにカルシウム吸収に深く関わる因子としてビタミンDも大切です。毎日の食事でいろいろな種類の食品を食べることによって、エネルギーや微量栄養素も含め、体や骨に必要な栄養素をバランスよく(過不足なく)とることができます。

 

マグネシウムを多く含む食品は、魚介類(まぐろ、かつお、牡蛎など)、肉類、ほうれん草やバナナ、ごま、落花生などです。ビタミンDを多く含む食品は、魚介類(いわし、かつお、まぐろなど)、きくらげ、干ししいたけなどのきのこ類があげられます。

 

 

【杉並国際クリニックからのコメント】

<Aである。しかしBである。しかしCである。補充説明D>という文章がおかしいので、<Aである。そしてCである。補充説明D。しかしBである。>という流れに直してから書き換えてみることにします。

 

カルシウムやマグネシウムは食事からとることが良いでしょう。そして骨粗鬆症予防や、健康の維持・増進のためには、やはり毎日3度の食事が最も大切です。毎日の食事でいろいろな種類の食品を食べることによって、エネルギーや微量栄養素も含め、体や骨に必要な栄養素をバランスよく(過不足なく)とることができます。しかし、不足する場合は、補助としてサプリメントを使用することは問題ないでしょう。

 

このような文章であれば、カルシウムやマグネシウムの摂取は原則として食事からとるべきであって、例外的に不足する場合に限っては、あくまでも補助的にサプリメント使用を考慮すべきである、ということが伝わり易くなると思います。

 

ただし、それでも問題がないわけではありません。カルシウムやマグネシウムが不足している場合には、まず原因究明が必要です。安易にサプリメント(保険機能食品)を使用して帳尻を合わせるというのは望ましくありません。辻褄(つじつま)を無理やり合わせようとしてもやがて付けが回ってくるだけです。

 

そもそも、何がどれだけ不足しているのかわかっている場合のみに不足分をサプリメントで補う意味が生じるはずだからです。それにもかかわらず、当て推量や思い込みで、あるいは不安だからという理由だけでサプリメント(保険機能食品)を無暗に使用している人が増えていることが気がかりです。そうしたタイプの人たちには、サプリメント摂取を口実にして、肝心の普段の食事を欠食したり、栄養のバランスを軽視したりして平気でいる人が目立ちます。

 

サプリメント(supplement)というカタカナ表記も問題です。カタカナ表記の言葉は多くの日本人に勝手なお得イメージをもたらし、各自の妄想を膨らませる副作用をもっているように思われます。サプリメント愛好者の多くはサプリメントの意味を正しく答えることができないのが現実です。

 

そもそもカルシウムやマグネシウムだけが顕著に欠乏しているのであれば、低カルシウム血症、低マグネシウム血症という病名が付されます。まずは、それらの原因を究明すべきでしょう。

 

低マグネシウム血症は,アルコール依存症患者,コントロール不良な糖尿病患者,および高カルシウム血症を有するかまたはループ利尿薬の使用している患者で生じる可能性があります。

 

そして、低マグネシウム血症が続くと副甲状腺ホルモンの分泌が低下することによって低カルシウムをもたらすことがあります。

運営会議を

1月6日(日)8:30~9:30

で開催しました。

 

 

会議の内容を抜粋します。

 

〇会員数等の状況

 全体73人(2増4減)                                                                                       

 全体数を増やすには、紹介・広報の促進が必要   

 

 

〇さざんかねと更新について

 12/3(月)に登録手続き終了。

 引き続き「サザンカード更新手続き」を2019年3月までに予定 。

 ※サザンカードは集会場・会議室を借りるための杉並区の登録カードです。 

 

 

〇昇級候補・ファシリテーター認定について                          

  

 

〇受付の体制について

 主に杉十小温水プールの受付について

 

 

〇水曜日のコース数について

 会計状況によりますが、3月以降も2コースを継続する予定。

 

 

〇改元記念コンサートについて

 11月14日(木)に決定 

 皆でアイデアを出し合いましょう

 

内科2

 

日本循環器病学会のHPには、有益情報が満載されていますので、それを紹介します。

 

最後に、杉並国際クリニックからのコメントを加えました。

 

 

『心不全の定義』記者発表について

 

この度、日本循環器学会と日本心不全学会で、2017年10月31日(火)に厚生労働省記者会で、『心不全の定義』を発表致しました。

 

≪作成の経緯≫

我が国の循環器疾患の死亡数は、癌に次いで第2位となっており、心不全による5年生存率は50%と予後についても決して良くありません。

 

ただ、その事実と心不全の怖さ(例えば、完治しない等)については、国民にあまり知られていないのが現状です。そのため、心不全について、国民によりわかりやすく理解して貰うため、新たに「心不全の定義」を本会と日本心不全学会で連携し、作成致しました。

 

 

『心不全の定義』について

2017 年 10 月 31 日発表

一般社団法人 日本循環器学会

一般社団法人 日本心不全学会

 

<心不全の定義>

『心不全とは、心臓が悪いために、息切れやむくみが起こり、だんだん悪くなり、生命を縮める病気です。』 

 

<心不全の作成の経緯>

2016 年 12 月 16 日に、「脳卒中と循環器病克服 5 カ年計画」を策定しました。

 

我が国の循環器疾患の死亡数は、癌に次いで第 2位となっており、心不全による5年生存率は50%と予後についても決して良くありません。

 

ただ、その事実と心不全の怖さ(例えば、完治しない等)については、国民にあまり知られていないのが現状です。そのため、心不全について、国民によりわかりやすく理解して貰うため、新たに「心不全の定義」を本会と日本心不全学会で連携し、作成致しました。 

 

 

<Q&A>

Q1

「心不全は・・・・病気です」とあります。“心不全”は、病名ではないと聞いたことがありますが、これはどういうことですか? 

 

医学の専門用語としては、「病気」ではありませんが、 心臓が悪いことを総合的に表現する言葉として、ここでは「病気」と表現しました。

 

 

Q2

“心臓が悪いため”とありますが、これはどういうことですか?

 

心臓は、いろいろな原因で正常な機能(血液を全身に送り出すポンプ機能)を発揮できなくなることがありますが、それらを総称して、“心臓が悪いため”に、と表現しています。

 

悪くなる原因としては、

 

① 血圧が高くなる病気(高血圧) 

 

② 心臓の筋肉自体の病気 (心筋症) 

 

③ 心臓を養っている血管の病気 (心筋梗塞) (十分に心臓を養えていないために起こる)

 

④ 心臓の中には血液の流れを正常に保つ弁があるが、その弁が狭くなったり、きっちり閉まらなくなったりする病気(弁膜症) 

 

⑤ 脈が乱れる病気 (不整脈) 

 

これらの病気のために、心臓の血液を送り出す機能が悪くなっていることを意味します。またそれぞれの病気には、それぞれ適した治療法があります。 

 

 

Q3

“息切れやむくみ”の他に症状はないのですか?

 

心不全の初期によく見られる症状が、運動時の息切れや、両足、特に下腿の前面や足首、足の甲を指で抑えると、くぼみができるようなむくみです。むくみは両方の足に出現することが特徴です。その他には、「疲れやすい」という症状もあります。息切れもむくみも、心不全だけで生ずる症状ではありませんが、「疲れやすい」という症状は、心臓が悪くなくてもよく感じる症状ですので、今回の定義には含めませんでした。

 

Q4

“だんだん悪くなる”とは、どういうことですか? 

 

心不全の臨床経過のイメージを下図に表していますが、心不全を発症しても、適切な治療によって、一旦、症状は改善します。しかし残念ながら、心不全そのものが完全に治ることはなく、症状がぶり返すことがあります。また、過労、塩分や水分の摂りすぎ、風邪、ストレスや、薬の飲み忘れなどにより心不全の症状が悪化、あるいは再発することもあります。そして、安静、治療の適切化によって、心不全の症状は再度改善します。しかし、このような、悪化と改善を繰り返しながら進行して行くことを、“だんだん悪くなる”と表現しました。      

 

 

Q5

“生命を縮める病気”とは、具体的にどれくらい生命が縮まるのですか? 

 

どれくらい生命を縮めるかは、個人差があります。1年以内に生命を落とす人から、何十年と普通の生活を送る人まで様々です。

 

循環器の専門医なら経験上、大まかに予測することはできますが、がんのように、「余命何年です」と説明しにくい状況にあります。それは、がんのように、早期がん、末期がんといったステージングが、十分に定められていないからです。学会では、現在、心不全のステージングを客観的に説明できるようなデータ解析を進めています。

 

現段階ではありますが、心不全で入院したことのある人は平均で5年間に約半数の方が亡くなっています。これは肺がんよりは良好ですが、大腸がんとほぼ同等、前立腺がんや乳がんよりは不良です。 

 

 

Q6

心不全は一旦発病すると、治ることはないのですか? 

 

Q4でも説明しましたように、心不全の原因となっている心臓の異常が、完全に治ることは少ないです。しかし、現在、心不全の治療法はずいぶん進歩しています。心不全の薬は、症状を改善したり、入院の回数を減らしたり、生命そのものを延伸することが明らかになっています。従って、これらの薬をきちんと内服していただくことは重要です。

 

その他には、外科手術、ペースメーカー、心臓の収縮を整える機械の装着、究極的には心臓移植が治療法となります。

 

 

Q7

心不全は予防できるのですか? 

 

予防することは可能です。心不全の予防には、心臓が悪くならないようにする予防と、一旦、心不全を発症した人の再発予防の 2 つがあります。

 

心臓が悪くならないようにする予防には、心臓の働きを悪くさせる要因を除くことが必要です。

 

つまり、高血圧、糖尿病、脂質異常症(コレステロール等が高い病気)、肥満を未然に防ぐことです。そのためには、禁煙、減塩、節酒、適度な運動が重要です。そして、心臓が悪くなりかけていることに早く気付き、医療機関を受診し、上記の生活習慣の改善に加えて、適切な薬物治療をすることにより心不全の発症や悪化を防ぐことができます。

 

心不全の再発予防としては、上記の事項に加えて、過労、水分の過剰摂取を避けること、また、冬には風邪を契機に心不全の悪化がよく見られますので、風邪予防も重要です。また、高齢者の心不全では、軽度の労作が大きな負担になって、再発することもよくありますので、患者さん自身のヘルスケア、ご家族、あるいは医療・介護関係者、地域でのケアが心不全の予防では特に重要です。

 

 

Q8

急性心不全、慢性心不全という言葉を聞いたことがありますが、どう違うのですか? 

 

急性心不全は、それまでは悪くなかった心臓、あるいは悪いと全く気づいていなかった心臓が急に悪くなった場合を言います。

 

激しい息苦しさで発症することが多く、適切に治療しないと生命を落とすことがあります。急性期を乗り切ると、その後は慢性心不全となります。 

 

 

 

杉並国際クリニックからのコメント

Q1.Q2.心不全はめずらしい病気ではありません。しかし、外来診療で「心不全」を指摘すると、たいていの方が心理的なショックを受けてしまします。

 

心不全すなわち急死と受け止める方が多いようです。それでも「心不全」という言葉の意味をきちんと理解して、必要に応じて抵抗なく用いることができるようになれば、予防や治療やリハビリテーションのためにも有意義だと思います。

 

Q3.「息切れ」や「むくみ」など、心不全の初期症状を知っておくことは、病気の早期発見や、治療成績を評価する上で大切です。

 

Q4.Q7.ここでのポイントは、

Q4.<過労、塩分や水分の摂りすぎ、風邪、ストレスや、薬の飲み忘れなどにより心不全の症状が悪化、あるいは再発する>こと、

Q7.<高血圧、糖尿病、脂質異常症(コレステロール等が高い病気)、肥満を未然に防ぐことです。そのためには、禁煙、減塩、節酒、適度な運動が重要です。>

 

これらはすべて予防策を講じることができる因子だからです。

 

風邪とありますが、万病の元といわれるとおり、インフルエンザや肺炎ではさらに心不全のリスクを高めます。ワクチンを適切に摂取しておくことがとても大切です。また、水氣道は、心不全の予防のみならず、治療、増悪防止のすべてに有効な運動療法です。

高円寺南診療所は、海外での国際学会ではすでに、

 

Suginami International Clinic(杉並国際クリニック)

として活動しています。

 

以下は今年の2月28日から3月3日まで国際医学会が開催されるバルト三国の一つリトアニアの首都ヴィリニウスの風景写真です。

ヴィリニウス

 

 

To: Suginami International Clinic ⇐ 所属

 

Masahiro Iijima ⇐ 学会参加者

 

Koenji-minami3-46-5 Suginami Tokyo Japan

 

Original 20/11/2018 Electronic document Tax Invoice Receipt 80868

 

Item # Description Qty Price VAT Paid 2158391

 

Registration Fee Participant Ticket 1.0 €550 €0 €550 2158392

 

Gala Dinner Gala Dinner 1.0 €110 €0 €110 Total €660

 

Payments Date Method Details Amount Amount EUR 20/11/2018 Credit card Visa 12/20 ***4112 ref. 0080936 €660 €660 Total: €660

 

Invoice total before VAT €660 VAT €0 Invoice total €660

 

Paid €660 ⇐ 参加費

 

28/02/2019 ⇐ 学会開始日

 

The 6th International Conference on Prehypertension, Hypertension, Diabetes, Lipids and Obesity ⇐学会名

(高血圧前症、高血圧症、糖尿病、脂質および肥満症に関する第6回国際会議)

 

2856915 Produced by Pamela Levi Vaserman

eventact v0.93.319.857

 

 

この国際学会のタイトルはとても長いためか、PreHTという略称を持っています。これはPrehypertention(高血圧前症)の略称であり、私にとってはインパクトがありました。

 

この学会参加の決定理由は、1)テーマ、2)時期、3)開催地です。

 

とくにPrehypertention(高血圧前症)に相当する患者さんが増加しているなかで、どのような理解と対応をすべきか、という臨床的課題が生じていたからです。

 

高血圧前症 Prehypertensionとは(120-139/80-89 mmHg)の範囲の血圧範囲に相当します。これはNormal(正常血圧)とHigh normal(正常高値)を合わせた新たな変更による概念です。たとえ正常域血圧の範囲内でも、より早期の段階から注意が 必要であるという考え方に基づいています。

 

水氣道の継続会員は稽古の前後で血圧を測定することは習慣になっていますが、全般的にとても良好な血圧値を呈しています。ただし、水氣道の創始者で20年来の経験者である私自身の血圧でさえ、最近では高血圧前症の範囲にあることが多いです。充実してはいますがストレスフルな生活が原因であろうと推測していますが、しっかりと見極めなければならない責任があると感じています。

 

 

学会の案内文(原文)を掲載し、訳文を添えました。

 

About PreHT 2019

It is our pleasure to invite you to participate in the 6th International Conference on Prehypertension, Hypertension, Metabolic Disorders and Cardiovascular Disease, which will take place in Vilnius, Lithuania from 28 February – 3 March, 2019.

⇐ これはよろしいですね!

 

Prehypertension is a part of the continuum from normotension to hypertension it is a part of a dynamic process of stiffening and aging of the arteries and of the heart with its consequences.

訳:高血圧前症は正常血圧から高血圧までの連続体の中の一領域です。

それは動脈や心臓が硬化し加齢するという動的過程の一部であるということです。

 

Patients in the prehypertensive range will become finally hypertensive.

訳:高血圧前症領域の患者は最終的には高血圧状態に至ります。

 

Diseased arteries will not only participate in propagation of end organ damage but will enhance the progression of additional damage in the arteries and the heart.

訳:病的動脈は末端臓器に進展するにとどまらず動脈や心臓のさらなる障害を促進してしまうことになります。

 

Understanding the risk of borderline conditions in the metabolic syndrome will enable us to understand the nature of end organ damage and will create a possibility of better prevention of this continuous process.

訳:メタボリック症候群との境界域にあるリスクを理解するならば、末端臓器障害の性状を理解できるようになり、さらに、こうした連続的な過程を予防するためのより有効な手立てを考案することができるでしょう。

 

日本消化器病学会ホームページを検索してみました。

 

すると、「患者さんとご家族のためのガイド

が公開されていますので、ご参考になさってください。

 

規定により直ちに転載できませんので、「消化性潰瘍」の概要を紹介し、コメントを加えることにしました。

 

Q1

消化性潰瘍ってどんな病気ですか?

 

A 

消化性潰瘍は、食物を分解する働きを持つ胃酸や消化酵素が、胃や十二指腸の壁を傷つけてしまうことによって起こる病気です。

  

潰瘍のうちでもっとも傷が浅いものは「びらん」という胃炎です。

 

 

Q1-1 

消化性潰瘍の原因は?

 

A-1 

主に胃の粘膜がヘリコバクター・ピロリ菌に感染することが原因です。

   

他に、非ステロイド系抗炎症薬によって起きる薬剤性潰瘍もあります。

   

ヘリコバクター・ピロリ菌の発見以来、「ストレス性潰瘍」という表現が減っていますが、消化性潰瘍と精神的・身体的ストレスとの関連はに密接です。

 

 

Q1-2 

消化性潰瘍の症状は?

 

A-2 

おなかの上の方やみぞおちのあたりに鈍い痛みを感じることが多いです。

 

胃潰瘍では食後に痛みを感じることがあります。

  

十二指腸潰瘍では空腹時、夜間に痛みを感じることがあります。

  

その他の自覚症状としては、吐き気や胸焼けを感じることもあります。

  

また重要な他覚所見としては、嘔吐物に黒いスス(少量の血液)や血液(中等量の血液)が混じったり、吐血(大量の血液)をみたりすることがあります。便にでるときには黒い便になります。

   

血液に赤い色を与える赤血球は、胃酸に触れて酸化すると変色して黒っぽくなります。消化管の出血のうちで、色が黒っぽいものは胃酸に暴露された出血ということがいえます。

<思い込み・その場しのぎ>

 

先日、患者さんから預かった資料が見当たらなかったことがありました。

 

その際、焦ったNogucciはドクトル飯嶋に対してその場しのぎで、「預からなかったかもしれない」と軽く答えました。

 

落ち着いてよくよく探してみたら、カルテの中にしっかりと保管してありました。

資料が多く、確認するのに時間がかかってしまうと、とっさにその場しのぎの言葉でとり繕う言葉を言ってしまいました。

 

探してみてすぐ出てこないのは、ここには無いという「思い込み」、その場を取りあえず言い訳でごまかそうととする、「その場しのぎ」。

 

自分を変えようとこのコラムをスタートしたにも関わらず、油断すると上記の悪い自分が顔をみせます。

 

少しずつ自分を変えてきたつもりでしたが、まだまだでした。

 

年始早々の懺悔になりました。

 

Nogucciはこの機を大切にして、自分に厳しく精進し自身を改革していきたいと思います。

 

皆様よろしくお願いします。

 

 

対策として預かり物専用ファイルを作り、管理するようにしました。

 

 

心療内科についてのQ&Aをご紹介いたします。

それは日本心療内科学会のHPです

 

 心療内科Q&Aのコラムを読むことができます。

 

Q&Aは、想定した事例です。Q&Aや疾患についてのご質問、病院の紹介等は、受け付けておりませんのでご了承下さい。※「質問」をクリックするとが表示されます。

と書かれています。

 

高円寺南診療所に通院中の皆様が、一般論であるこのQ&Aを読んでいただくためには、実際に即した具体的な解説が必要だと考えました。そこで、「質問」「答え」の後に、<杉並国際クリニックの見解>でコメントを加えることにしました。

 

 

「質問22」

自宅での食事はできますが、外食や人前で食事をしようとすると胃がむかむかし、吐き気がして食べられません。

 

大学では学生相談室のフリースペースで、一人で昼ごはんを少しだけ食べていますが、社会人になったらこれでは困ると思います。

 

どこで相談したらよいでしょうか。

 

 

「答え」

人前で食事をしようとすると吐き気がして食事ができないのは、いつ頃からでしょうか。

 

みんなで食事をした時に何か恥ずかしい思いをしたり、いやな経験をしたりしたことはありませんか。

 

社会人になると、他人とコミュニケーションを取る上で一緒に食事をとる機会も多くなりますので、そのことを考えると逆に不安が強くなってしまうのではないでしょうか。

 

原因としては、いろいろなことが考えられます。自宅での食事はできるということですが、食事をしていて、少しの食事量でも胃もたれがしたり、時々胃が痛くなったりすることはないでしょうか。

 

症状を繰り返しているようでしたら、一度、胃カメラなどの検査を受けることを勧めます。検査で器質的な異常がない場合には、消化管の機能的異常が原因の機能性ディスペプシアという病気が考えられます。

 

症状を繰り返すうちに、会食や食事をすること自体にネガティブになり、症状が難治化する場合もあります。

 

また心理的な要因で症状が増悪することがあり、不安や抑うつなどの心理的問題と身体症状がお互いに影響しあっています。

 

治療としては、適切な内服薬、および、病気の原因を理解してもらい、症状と認知(症状に対する考え方)についてのアプローチを行う認知行動療法などが有効で、心療内科で治療を行います。

 

人前で食事をする時に、胃がむかついたり、吐き気がしたりするということですが、自宅や家族だけで食事する時にはほとんど何ともないのに、外食や知人・友人とは食べることが出来ない状態は「会食不能症候群」と呼ばれます。

 

また、自宅では他人と話をする時に緊張しすぎてうまく話せなかったり、人前に出ると、他人の視線が気になりすぎて、逃げだしたくなったりする場合には、社交不安症という病気が疑われます。

 

重症化すると、講義を受講できなくなって不登校の原因となったりします。

 

早い段階での治療が必要で、適切な治療で改善する疾患です。

 

また、幼少期から、他人と一緒に遊んだり、友人を作るのが苦手な方の中には、自閉症スペクトラム症の方もいます。

 

社交不安症や自閉症スペクトラム症では、精神科での治療が必要な場合が多いです。

 

まずは、学生相談室や保健管理センターへの相談をお勧めします。

 

(佐藤研)

 

 

<杉並国際クリニックの見解>

残念ながら、心療内科学会のHPに掲載するケースとしては中途半端です。

 

回答者も答えにくかったのではないでしょうか。診断としては機能性ディスペプシア、会食不能症候群、社交不安症、自閉症スペクトラムが挙げられていますが、社交不安症(社交不安障害)の会食恐怖がもっとも疑われると思います。

 

社交不安症とは、他人から注目されるような場面や恥ずかしい思いをするかもしれない状況に対して強い不安や恐怖を感じる病気です。その不安や恐怖が大きくなると、社会生活にも支障を来してしまいます。10人に1~2人がかかるふつうの病気です。人によって不安や恐怖の対象はさまざまです。

 

社交不安症の代表的な恐怖状況は複数知られているので列挙してみます。

 

会食恐怖:

食べているところを他人に見られると緊張して食べられなかったり、自分の立てる音が気になってのどが詰まってしまったり、人前で食事をすることを極端に恐れるタイプです。

 

スピーチ恐怖:

人前でスピーチをする際、緊張のあまり頭が真っ白になったり、声が震えたりして強いプレッシャーを感じます。

人前に立つ機会が増えた人にあらわれやすく、他の状況ではあまり不安を感じない人が多いのも特徴です。

 

実は、私もこの症状が繰り返し出現したことがあります。水氣道と声楽(東京藝術大学の別科の実技試験を5年連続で受験して、藝大教授であろうと誰であろうと人前で歌うことが平気になりました)と国際医学会(英語でもドイツ語でも発表できるようになったので、平気になりました)。

 

 

赤面恐怖:

人前や異性の前などの特定の場面で緊張し顔が赤くなることを恐れて、そのような場面を過剰に意識したり、人が集まる場所を避けてしまったりするタイプです。

 

 

電話恐怖:

周囲に人がいるなかで電話を取ったり掛けたりするとき、強い緊張を感じて、言葉が出なくなったり、不安になったりするタイプです。

 

会社職員の女性に多く、電話の相手や周囲の人達からどう思われたかを気にする傾向があります。

 

 

視線恐怖:

人と目を合わせることが怖く、「見られている感じ」が常にしてしまうような他人の視線が怖いタイプと、自分の視線が相手を不快にさせてしまうことを恐れるタイプがあります。

 

前者が重症になり妄想的になると統合失調症などの可能性もあるので注意して観察しています。

 

 

書痙:

人前で字を書こうとすると緊張してしまい、手が震えて書くことがむずかしくなるタイプ。人から変に思われるのではないかと思うと、ますます震えたり書けなくなったりしてしまいます。

 

 

振戦恐怖:

人と接する場面で、手や足など体がガタガタ震えてしまい、そうした場面が怖くなるタイプです。

 

 

発汗恐怖:

人から話しかけられると、緊張してぐっしょりと汗をかく、仕事で接客をしていると、額からポタポタと流れるほど汗をかき、タオルが手放せないなど、人と接する恐怖や緊張のあまり、大量の発汗をするタイプです。

 

 

これらの社交不安症に対して薬物療法と心理療法、とくに認知行動療法を併用

 

すると有効性が高いといわれています。

 

克服のコツは性格の問題としてあきらめるのではなく、病気の性質を正しく理解して、解決可能な課題であるという認識を持つことです。

 

「逃げず、避けず、誤魔化さず」状況に直面〔暴露〕する勇気をもつことです。

 

杉並国際クリニックでは、薬物療法は必須であるとは考えていませんが、不安・恐怖や回避行動が顕著な方は、いったん薬物療法でそれらの辛い症状を緩和し、水氣道や聖楽療法を通して、これらの病気を克服してきた患者さんをたくさん経験しています。

 

<東洋医学の話をしよう2ー氣・血・津液・精・神(1)>

 

 

<はじめに>

 

 

前回、人体を構成する3つの要素とは「氣」、「五臓」、「経絡」である。とお話しました。

 

 

これからはしばらくは、「氣」についてお話していきます。

 

 

皆さんは「氣」と言われて何を想像しますか?

 

 

「元氣がない」「氣が滅入る」「氣をいれる」等「氣」を使った言葉ってけっこう使いますよね。

 

 

目に見えないものなのでイメージしづらいですが、氣を理解すると東洋医学のほとんどを理解できるほど重要なものですので、ゆっくりと解説していきます。

(以前、氣の感じ方を解説しましたので読んでみて下さい。)

 

 

今回は「氣」の作られ方について解説します。

 

 

<先天の精、後天の精>

まず、氣の元になっているのは、「精(せい)」です。

 

 

「精」が変化して「氣」になります。

 

 

「精」は「先天の精(せんてんのせい)」と「後天の精(こうてんのせい)」の2種類があります。

 

 

先天の精」は両親から受け継いだ精で五臓の一つである「*」に蓄えられます。発育、生殖などに関わります。(*腎については後ほど解説していきます。西洋医学の腎臓に相当します。)

 

 

不足すると発育不全、生殖機能低下の問題が起きます。

 

 

後天の精」は五臓の一つである「*脾・胃(消化器官)」で作られます。飲食物の消化吸収の源です。飲食物から「後天の精」が作られ「先天の精」を補充していきます。(*脾・胃については後ほど解説していきます。西洋医学で胃に相当します。)

 

 

加齢、無理なダイエットなどで精が不足し氣が少なくなると身体が老化します。例えば、耳、骨、髪などに影響を与えます。

 

 

加齢によって、耳の聞こえが悪くなる、骨粗鬆症、脱毛、白髪になるのはこういう理由があるのです。

 

 

<まとめ>

・「氣」は「精」が変化したものである。

・「精」は「先天の精」「後天の精」の2つの種類がある。

・「先天の精」は両親から受け継いだのもで「腎」に蓄えられる。

・「後天の精」は飲食物から消化器官である「脾・胃」で作られ「先天の精」を補充する。

 

 

高円寺南診療所 統合医療部 漢方鍼灸医学科 鍼灸師 坂本光昭

漢方治療に関しては一般社団法人 日本東洋医学会 一般の方へ

のHPを検索してみました。

 

ここには<漢方ストーリー>という読み物がりますので、お読みになってください。

ただし、具体的なQ&Aは掲載されていません。

 

そのため、以下のQ&Aを採り上げ、解説を加えてきました。

 

慶應義塾大学医学部漢方医学センターの漢方Q&A

 

富山県立中央病院 内科和漢・リウマチ科-Q&A

 

今回からは、三和生薬株式会社のHP「よくあるご質問」をご紹介いたします。

 

 

高円寺南診療所の立場から、<杉並国際クリニックからのメッセージ>を加えてきました。

 

 

Q           

漢方薬はよく食前、食間の服用と言われますが、食後ではいけませんか?

 

A

漢方薬は一般的には、食前(食事の30分~1時間前)や食間(食事と食事の間の事で食後2時間位)に飲みます。

 

用法・用量の記載を確かめて、その指示に従って飲んでください。何らかの理由で、どうしても食前や食間に飲めない場合は、医師または薬局・薬店にご相談ください。

 

 

<杉並国際クリニックからのメッセージ>

同様の質問は、12月8日にもありましたが、この回答は、とくに具体的なので採り上げました。

 

 

漢方薬内服のタイミングですが、

 

①食前(食事の30分~1時間前)

 

②食間(食事と食事の間の事で食後2時間位)に飲みます。

 

以上が伝統的に推奨されている漢方薬服薬のタイミングです。

 

 

少しわかりにくいので、<前の食事後2時間くらいで内服し、次の食事は内服後1時間くらいは控える>というふうに覚えておくと良いでしょう。

 

実際には、それほどこだわるには及びませんが、病者の心理としては、少しでも効果的な方法で内服したいのも理解できます。

 

ただし、内服に緒タイミングを外したからといって、内服を間引きする方もたくさんいらっしゃることは残念です。見当違いな完璧主義は良い結果をもたらしません。何よりも、おおよそのところで自分が納得して安心して内服することが大切です。

 

また漢方薬にはそれぞれ個性的な風味があります。苦手な味や香りであることもあるでしょうが、それすらも効き目であると割り切って素直に受容することができれば素晴らしいです。

 

徐々に慣れていって、おいしく感じるようになる頃は、むしろその漢方薬とのお別れ(卒業)の時期が近づいている証拠かもしれません。

 

希望をもって内服をはじめ、穏やかな効き目に感謝できるようなタイプの方は漢方薬が良く効くタイプだと思います。

 

 

診療所の書き込みに、「素直な方にとっては良い病院だと思います」(☆1つ)というのを見て苦笑したことがあります。その方ももう少し素直でさえあったなら、納得できる結果が得られたのではないかと気の毒に思います。