最新の臨床医学 1月4日(金)アレルギーの病気についてQ&A

ここで掲載する内容は、一般社団法人日本アレルギー学会の

 

ホームページ<一般の皆さま>から引用したものです。

 

 

最後に高円寺南診療所からのメッセージを加えています。

 

花粉症④

Q

最近話題になっている舌下免疫療法とはどんな治療ですか。

 

A 

アレルゲン免疫療法はアレルゲンを少量ずつ増量しながら投与し、アレルギー反応をおこしにくくする治療法です。

 

ハウスダスト(ダニ)や花粉などのアレルギーを対象に、海外では100年以上の長い歴史があります。これまでは皮下注射でアレルゲンを投与していたため、痛みがあったり、稀ですがショック反応を起こす危険性がありました。

 

一方、舌下免疫療法は舌下にアレルゲンを数分間ためてから飲み込む方法で、自宅で投与でき安全性が高いことが特徴です。

 

わが国ではスギ花粉症の舌下免疫療法薬が2014年10月から登録医療機関で処方可能になりました。これまで薬物療法しか行ってこなかった患者さんにも受け入れやすくなり、有力な選択肢が増えたと言えるでしょう。

 

 

 

【高円寺南診療所からのメッセージ】

 高円寺南診療所ではアレルゲン免疫療法として舌下免疫療法を採用しています。アレルゲン免疫療法を採用している第1の理由は唯一のスギ花粉症根治療法だからです。そして、もっぱら舌下免疫療法のみを用いている理由は高い安全性です。

 

皮下注射法はアナフィラキシー・ショックなど生命に直接かかわるリスクが高いため、外来診療のみで入院体制のない医療機関での実施は控えるべきだと考えています。また、治療の都度、受診をしていただかなくてはなりませんが、これを長期間続けることができる患者さんは極めて限られているのが現状です。

 

根治療法は<根気療法>だと思います。何でも便利になって、情報も入手し易い便利な時代です。ですから、根気の乏しい方が増えてきているように思われます。そうしたタイプの皆様へのメッセージは、自覚症状などの表面的な症状が改善しても病気がジワジワと進行していく病気がたくさんあるということです。アレルギーも例外ではありません。

 

治ったかどうかの判断は、素人である患者さんの自覚症状だけでは不十分なので、主治医と相談して正しい認識のもとに養生を続けてくださいますように。