最新の臨床医学 10月4日(木)関節リウマチについてQ&A

ここで掲載する内容は、アステラス製薬提供の患者さん・ご家族の皆さまなるほど病気ガイドから引用したものです。

 

関節リウマチについてわかりやすい解説をしています。

 

HPで確認することができます

 

関節リウマチは、免疫の異常により関節の腫れや痛みを生じ、それが続くと関節の変形をきたす病気です。

 

関節リウマチを治療することで、炎症や痛みを最小限に抑え、毎日の生活を快適にすることができます。

 

現在と将来の生活の質を保っていくためにも、病院・診療所を受診し、きちんと治療を受けましょう。

 

監修医:東邦大学医学部医学科 内科学講座膠原病学分野 川合 眞一 先生

 

 

解り易い解説であること、日本リウマチ学会では一般患者向けQ&Aが掲載されていないため、これを採り上げました。

 

ただし、記述内容が古いままで改訂されていないため、それぞれのQ&Aのあとに【高円寺南診療所からのコメント】を加えました。

 

 

関節リウマチ患者の遺伝、妊娠・出産について③

 

Q

現在授乳中なのですが、リウマトイド因子が陽性であることが分かりました。授乳は続けても問題ないのでしょうか?

 

 A

母乳中のリウマトイド因子は、赤ちゃんに影響は出ないと言われています。

 

リウマトイド因子は、母乳中にも分泌されることが分かっています。

 

しかし、その母乳を赤ちゃんが飲んでも特に影響はないと言われているので、このことをあまり心配する必要はありません。

 

一方、治療薬の中には、赤ちゃんに影響する可能性が報告されているものもありますので、授乳中であることは、必ず主治医に伝えましょう。

 

 

【高円寺南診療所からのコメント】

検診でリウマチ因子(RF)が陽性で相談に来られる方は少なくありません。

 

まずRFは、変性した免疫グロブリンIgGのFc領域に対する自己抗体で、これはIgMです。

 

IgMは胎盤を通過できないので胎児・新生児には影響を及ぼしません。

 

関節リウマチでは、経過とともにRFの陽性率が上昇します。

 

関節リウマチ以外の病気でもRFが陽性になることがあります。

 

しかし、RFは健常者でも1~5%で陽性になり、65歳以上では約10%で陽性になります。

 

つまり、RFが陽性だからといって必ずしも関節リウマチであるとは限らないということです。

 

 

なお関節リウマチの診断は,種々の関節症状をもとにアメリカリウマチ協会による診断基準によってなされます。

 

2010年アメリカリウマチ学会/ヨーロッパリウマチ学会の関節リウマチ新分類では、RFは抗CCP抗体とともに重要な血清学的因子です。抗CCP抗体も検査しておくと良いでしょう。

 

さらに関節リウマチの診断は血液検査だけではできません。

 

また関節の腫れや痛みがないのに治療をすることはありません。

 

癌などとは異なり、全く症状がないうちから治療する必要はありません。安心して定期的に診ていただければと思います。

 

 

関節リウマチの発症は約4倍女性に多く,年齢は20~60歳で発症することが多いです。

 

有症率も高い疾患であるため妊娠に合併する率も高いです。

 

関節リウマチ合併妊娠・分娩・産褥における管理上の注意点は別の機会で説明しましょう。

 

ただ関節リウマチはTh1免疫が病因となるのですが、幸いなことに妊娠中にTh2免疫が優位となり,Th1免疫が抑制されるため,70~80% が軽快します。

 

そのため妊娠中のステロイドやNSAID(非ステロイド系消炎鎮痛剤)を減量することが多いです。

 

ただし出産後はこれらの薬剤を妊娠前の投与量まで増量する必要が生じます。