最新の臨床医学 9月14日(金)アレルギーの病気についてQ&A

ここで掲載する内容は、一般社団法人日本アレルギー学会のホームページ<一般の皆さま>から引用したものです。

 

最後に高円寺南診療所からのメッセージを加えています。

 

 

アレルギーの病気についてQ&A

 

アレルギー性鼻炎①

 

Q

風邪による鼻炎とアレルギー性鼻炎の違いはありますか?

 

A

風邪による鼻炎では発熱、咳、のどの痛み、頭痛、全身倦怠感などを伴うことが多く、初期には水性の鼻汁ですが徐々に粘性、膿性と変化してきます。

 

鼻汁中の好酸球(アレルギーに関係する細胞)の割合、鼻の粘膜の所見、アレルギー検査などの結果を総合的に診断します。

 

季節型アレルギー性鼻炎の代表は花粉症です。

 

 

Q

アレルギー性鼻炎があると、喘息などのほかのアレルギー疾患を起こしやすいのでしょうか?

 

A

アレルギー性鼻炎の25%程度に喘息の合併がありますが、気管支喘息では約70%にアレルギー性鼻炎が合併します。

 

アレルギー性鼻炎が悪化すると喘息も悪くなる事が多く、アレルギー性鼻炎と喘息の治療を合わせて行う事が重要です。

 

特にアレルギー性鼻炎のような上気道の病気と、気管支ぜんそく等のような下気道の病気は一つの病気として治療する事が必要です。

 

またアトピー性皮膚炎など他のアレルギー疾患も合併しやすくなります。

 

 

【高円寺南診療所からのメッセージ】

アレルギー性鼻炎(上気道)と気管支喘息(下気道)の炎症の場である呼吸器系粘膜は連続体であると考えることができます。

 

自覚症状が無いからといって病気が無いわけでもなく、治っているわけでもない、という可能性を頭においておく必要があります。

 

また、アトピー性皮膚炎とは、アレルギーという特殊な炎症の主座が粘膜ではなく皮膚にある場合であると考えることも不可能ではありません。

 

つまり、一つのアレルギー疾患をケアするときには、他のアレルギー疾患についても注意を払っておくことが必要だということになります。