漢方治療に関しては
<一般社団法人 日本東洋医学会一般の方へ>のHPを検索してみました。
ここには<漢方ストーリー>という読み物がりますので、お読みになってください。
ただし、具体的なQ&Aは掲載されていません。
これに対して、<慶應義塾大学医学部漢方医学センター>
の漢方Q&Aは比較的上手にまとめられていると思います。
ただし、その記載は概ね一般的ではありますが、慶應義塾大学医学部漢方医学センター受診者を想定して書かれているようです。
そこで、高円寺南診療所の立場から、<高円寺南診療所からのメッセージ>を加えてご紹介を試みることにしました。
Q
急性の病気(突然の発熱など)に漢方薬は、効きますか?
A
意外に思われるかもしれませんが、風邪は漢方薬の最も得意とする領域の一つなのです。
そもそも漢方の原典ともいわれる『傷寒論』という本(1800年前に書かれています)には、急性・熱性の感染症の治療について事細かに書かれています。
西洋医学は、抗生物質の発達により急性疾患に対して多くの成果を上げてきました。
しかし風邪などの時、(例えばウイルスに対して最近やっといくつかの抗ウイルス薬が出てきましたが)まだまだ西洋医学でも十分な治療効果はあげられていません。
特に昨今、解熱剤が脳炎を起こす副作用が認められたため、多くの医師が漢方薬を風邪に対して使い始めました。
このように急性の病気に対しても漢方薬は、十分に効果を発揮します。
<高円寺南診療所からのメッセージ>
慶應義塾大学医学部漢方医学センターのこの解説の素晴らしいところは、一般の多くの方が抱いている漢方の固定観念を想定し、それを修正しようと試みているところです。
<漢方は効き目が穏やか(悪く言えば、効きが良くない)なので、じっくり根気強く永年内服を続けることで体質改善ができます>
などと、漢方の専門医もついつい口に出してしまうことがあります。
たしかに、生活習慣病や慢性の難治性疾患などに対しては、概ねそのとおりです。
しかし、漢方は急性疾患や発作性の疾患にこそ強みを発揮することがあります。
漢方治療の源泉は、まさに急を要する病気に対しての知見の積み重ねから理論化、体系化されて今日に至っています。
慢性疾患の治療体系も、実は急性疾患に対する理論がベースになって応用化されたものであるといっても良いでしょう。
高円寺南診療所では、たとえば風邪や気管支炎、喘息、季節性のアレルギー性鼻炎、その他で、漢方単独で治療を開始することも少なくありません。
現代西洋医学的なお薬を使用する際にも、ベースに漢方薬を導入しておくことで、現代薬の使用を最小限に節約することを可能にしています。
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