最新の臨床医学 8月10日(金)アレルギーの病気についてQ&A

ここで掲載する内容は、一般社団法人日本アレルギー学会の

 

ホームページ<一般の皆さま>から引用したものです。

 

 

最後に【高円寺南診療所からのメッセージ】を加えています。

 

 

気管支喘息(成人)②

 

Q3

早期介入(Early intervention)について教えてください。

 

A

喘息では咳喘息や週に1回以上発作を起こす軽症喘息から慢性的に症状がある持続型喘息に至るまで、喘息の本態である気管支の炎症を抑えるために早期から吸入ステロイド薬を中心にした治療を開始、継続することが有効であることがわかってきました。

 

早期の治療開始の結果、日常生活の制限の改善、発作に伴う入院日数の減少、救急外来受診回数の減少、呼吸機能の改善、重症化の予防、また喘息治療に関わる医療費も減少することなどがわかっています。

 

 

【高円寺南診療所からのメッセージ】

早期介入の有効性については、以前から実感していたので、喘息の早期診断と早期介入を行ってきました。

 

かぜなどでの受診がきっかけで喘息が明らかになることがあります。

 

その場合、喘息やアレルギーの既往歴や家族歴が大いに参考になります。

 

 

Q4

短時間作用性吸入β2吸入薬の使用方法について教えてください。

 

A

短時間作用性吸入β2吸入薬は喘息発作の改善や運動により誘発される発作予防などの目的で用いられます。

 

吸入薬はネブライザーや携帯型ハンドネブライザーを用いた方式があります。

 

ハンドネブライザーを使う時は、息を吐いて、その後吸い込みながらガス型はボンベを1回強く押しながら、また吸入パウダー型はボタンを押しながら薬を吸い込み、吸い込んだ状態で数秒間息を止め、そのあとゆっくりはきだします。

 

効果が芳しくない場合は約20分後に再度吸入し、回復しない場合は再度反復(2~3回まで吸入)し、改善がなければ必ず病院を受診することが必要です。

 

なお薬により1回あたりの吸入回数が異なります。主治医によく相談してください。

 

 

【高円寺南診療所からのメッセージ】

高円寺南診療所では、急性期を除いて短時間作用性吸入β2吸入薬を処方することは、ほとんどありません。

 

ただし、発作が頻発する急性期においては、とても有効であり、喘息の診断ばかりでなく、治療反応性の評価にも有用です。

 

ふだん喘息のコントロールが良好な場合でも、運動誘発性喘息や、年に数回の発作が避けられない方には、お守りとして処方することはあります。