最新の臨床医学:6月6日(水)循環器病学

<本態性高血圧症>

 

高血圧の方はとても多いです。診療所の初診時でも再診時でも、必ず血圧と脈拍数を測定していただいております。

 

また、高血圧症の方には、自宅血圧を測定することを推奨し、受診のたびごとに記録をご持参いただいております。

 

 

高血圧患者の第一段階の降圧目標は140 / 90mmHg未満です。

 

ただし、SPRINT試験での複数回診察室外自己自動記録では120 / 80mmHg未満への降圧の有効性が示されました。

 

 

合併症を有さない高血圧に対しては、Ca拮抗剤、ARB、 ACE阻害薬、利尿薬の4種類の薬剤のいずれかが第一選択薬とされていますが、なかでも、前二者が頻用されています。

 

降圧目標を達成するためには、第一選択薬の内から2~3剤を併用することが多いです。

 

そのため配合剤の使用が増えています。ただし、ACE阻害薬とARBは原則併用しません。

 

2016年に承認された3剤配合薬(ミカトリオ®)の適切使用について、3剤の単剤もしくは2剤配合錠と1剤の単剤の併用で8週以上の安定した降圧が得られた場合に切り替えるとされました(日本高血圧学会)。

 

 

高血圧治療ガイドライン2014(日本高血圧学会)

 

家庭血圧測定の指針第2版(日本高血圧学会、2011)

 

妊娠高血圧症候群の診療指針2015(日本妊娠高血圧学会)