外国人診療と外国語:11月22日<いろいろな「国際」クリニック>

例1)**国際クリニック

 

**国際クリニックという医療機関のHPを発見しました。

 

**INTERNATIONAL CLINICという英語表記も付されていました。

 

そのトップページは、<よくあるご質問>のコーナーがありました。

 

 

Q クリニックの名称に「国際」とありますが、英語を含む外国語の対応は可能ですか?

 

(ご尤もな質問だと思います。この欄をクリックすると以下の文書が現れます。)

 

 

国際クリニックでは、大手旅行代理店と業務提携をしております。

 

通訳および翻訳の手配は大手旅行代理店を通して対応させていただきますのでご安心ください。

 

医療の知識を持つ通訳者が対応させていただきます。

 

通訳および翻訳の手配には別途費用が発生いたします

 

(詳細はご予約時にスタッフまでお問合せくださいませ)。

 

 

とても、参考になります。

 

高円寺南診療所でも英語の他、西欧の諸語での対応も何とか可能ですが、それ以外の言語では十分な対応ができません。

 

国際クリニックの方式も参考になるかもしれません。検討してみます。

 

 

例2)千代田国際クリニック

 

院長 永田 勝太郎 先生

 

永田先生は、内科医としても心療内科や東洋医学専門医の先達としてもご指導いただいております。

 

先生のご紹介で、ウィーンの心理臨床家のモリー氏を紹介していただき、フランクル研究所訪問とフランクル夫人と面会する機会が得られました。永田先生のクリニックに「国際」の名称が付されている理由は、先生の肩書やご活動の範囲が国際的であることから、とても自然でわかりやすいと思います。

 

外国語での診療対応というよりも、臨床研究が国際的な交流の背景をもっているということのようです。

 

WHO(世界保健機関)心身医学・精神薬理学 教授

 

リヒテンシュタイン国際学術大学院大学

 

ビクトール・フランクル講座 名誉教授

 

永田先生の診療の姿勢が、開院時のご挨拶からご紹介できますので、添付します。

 

 

院長挨拶

 

この度、千代田区神田美土代町に千代田国際クリニック(内科、循環器内科、心療内科、精神科)を開院いたしました。

 

ストレス病、痛みや疲労に苦しむ患者さんのお役に立ちたいという気持ちと、多くの師匠から学んだ全人的医療学をさらに発展させ、患者さんに還元し(実践し)、後進に伝えたい(教育)と思う気持ちからの開院です。

 

患者さんが病気を乗り越え、セルフコントロールし、その結果、自己実現を果たし、豊かな人生を創るために、私たちスタッフは、努力したいと思います。

 

当クリニックを全人的医療学の実践、研究、教育のフロント・ラインにしたいと考えています。

 

どうぞよろしくお願い申し上げます。

 

 

 

例3)聖路加国際病院

 

さすがは国際病院の御本家とあって、HPのトップページの右上コーナーにLanguageのボタンがあります。

 

そこをクリックすると、日本語、英語、中国語、ハングル、スペイン語、ロシア語、タガログ語、フランス語でHPを見ることができます。

 

 

高円寺南診療所のHPではForeign Languages のボタンがあり、英語、ドイツ語、フランス語、イタリア語でHPを見ることができます。

 

 

聖路加国際病院との共通点は、英語、フランス語のみです。

 

高円寺南診療所で今後追加可能な言語はスペイン語くらいだと思います。

 

私の能力と今後残された時間から想定すると、ロシア語やハングルは、何とか文字を発音できるようにはなれたとしても、実用会話まではたどりつけそうにありません。

 

会話は永久におぼつかないように思われます。

 

 

例4)国立国際医療研究センター病院

 

Center Hospital of the national center for Global Health and Medicine

 

この権威ある国立病院の名称はやたら物々しくて日本語も英語も極めて冗長です。

 

外国人患者受け入れ医療機関認証(日本医療境域財団発行)を得たことが表示されています。

 

ちなみに、以下のように説明されています。

 

 

認証病院は全国的には11病院となり、東京都内ではセンター病院が第1号となります。

 

詳細は、日本医療教育財団の「外国人患者受入れ医療機関認証制度」のページ(外部リンク)をご覧ください。

 

 

外国人のための療養環境を整えることは、自国民にとってもその原点を見直すことになり、 よりよい快適な療養環境の提供に直結するものと考えております。

 

 

そこで、日本医療教育財団の「外国人患者受入れ医療機関認証制度」のページ(外部リンク)を検索すると、Q&Aがありました。抜粋して紹介いたします。

 

 

Q 外国人患者受入れ医療機関認証制度と、他の認証制度との違いは何ですか?

 

A 本認証制度においては、医療機関における外国人患者の受入れ機能について評価(審査)を行います。医療の質に関する事項を認証するものではありません。

 

 

Q 認証医療機関ではどんな国の言語であっても対応してもらえますか。

 

A 対応可能な言語は認証医療機関によって異なります。詳細は、直接、認証医療機関にお問合せください。

 

 

ちなみに国立国際医療研究センターのHPではEnglishと中文のボタンがあります。

 

日本の国立病院では、英語中国語で診療できれば、「国際」の名称を冠して良いものと思われます。

 

医療の質に関する事項を認証するものではなく、対応可能な言語の基準も設けていない認証とは、理解に苦しみます。

 

この認証を得るにはそれなりのコストがかかるようですが、そのコストを負担するのは誰なのか、皆でもう少し考えて欲しいものです。

 

国立を冠した病院とから財団法人へのお金の流れがあるとすれば、広い意味での官官接待、天下りのポストと財源を、合法的な詐欺行為を公然と行い巧みに捻出しているようで、外郭団体の御手腕、さすがにお見事です!