水氣道へのご招待 10月12日(木)<水氣道所感>

水氣道7級(特別体験生)の木村英一さんから水氣道の所感をいただきました。

 

多くの皆様にとって、有意義なメッセージですので、ご本人の了解を得て実名でご報告させていただきます。

 

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木村さんはトランペットのプロフェッショナルで、私事で恐縮ですが、私は木村さんからトランペットを定期的に習っています。

 

演奏家としてばかりでなく、教育者としても優れた方です。

 

毎回のレッスンで大きな気づきをいただき、日常診療や、水氣道、そして聖楽院での活動のためにも大いに刺激を受けております。

 

 

木村さんは、今年水氣道に入門されましたが、熱心に稽古に参加されています。

 

 

杉十小プールには初めての体験生の方のガイダンスをしてくださっています。

 

私がその旨、御礼を申し上げると、「私も最初の稽古のとき、皆様からとても親切にしていただいたので、同じようにさせていただいております。」

 

とのお答えに、再度、感動と喜びを覚えました。そうなのです。

 

それこそが水氣道なのです。

 

 

さて<地上では経験できない体勢での運動>を可能にするのが水氣道の醍醐味の一つなのですが、

 

それを「興味深く、楽しく感じ」ることができれば、上達はスムーズだと思います。

 

 

新しいこと、新奇なことを求める探求心や冒険心は、人類の進歩の原動力だといえます。

 

 

ただし、高度な知能を持った人類は、同時に不安感や恐怖心に襲われがちです。

 

それを乗り越えて新しいことに挑戦するためには、それに打ち勝つだけの安心感、期待感、希望などのエネルギーが必要です。

 

その根幹は、一言でいえば、信頼だと思います。

 

自分を信じ(自信をもつ)、他者を信じ(信頼する)、ともに新たな体験や発見を分かち合うことを、水氣道では大切にしています。

 

 

<水氣道では、水に助けられたり、逆に、水に妨げられたり>しながら、基本的にリラックス状態を保ちながら心身を同時に鍛錬していきます。

 

ごく自然な運動なのですが、日頃の生活環境ではなかなか味わえないために、一般の陸上運動とは異なった「疲れ」を感じます。

 

 

「運動で疲れを感じることもありますが、けっしてイヤな疲れではなく、心地良い疲れです」と木村さんは書いておられますが、

 

この「疲れ」をどのように受け止め、理解することができるか、ということも水氣道の稽古の要点の一つです。

 

心地良い疲れを感じることができる心身の状態とは、心身がバランス良くリラックスできたことを意味します。

 

典型例では、身体全体がやや重く感じられるにもかかわらず、からだの芯からほのかに暖かい感じがします。

 

これは、自律訓練法でいう第一公式(重感練習)、第二公式(温感練習)で得られる心身の状態に通じるものです。

 

木村さんは林亮博(水氣道従弐段下・上席支援員)健康管理士の下で自律訓練法を練習中であるため、

 

水氣道の効果を早い段階で味わうことができたのではないでしょうか。

 

 

一般に、疲労感は不愉快な身体感覚であり、不健康な状態の徴候であると受け止めがちです。

 

しかし、実際に問題となるのは、疲労が蓄積しているにもかかわらず、

 

疲れに気づけない(感じない)、

 

疲れを疲れとしてあるがままに受け止めない(疲労状態にあることの否認)、

 

疲れていることで充実感を感じる(疲労状態が病的快感に変性)といった傾向や習慣です。

 

 

普段から<健康的な心地良い疲れ>に馴染んでいれば、<病的で不快な疲れ>に気づきやすくなります。

 

この<病的で不快な疲れ・気づいていない疲れ>を<健康的な心地良い疲れ>に変換する作用効果については、水氣道で実際に体験できることでしょう。

 

 

水氣道の稽古プログラムの後半では、水氣道の各技法(航法)の分級稽古になります。

 

木村さんは、林組の活水航法に意欲的に参加されています。

 

この航法は、身体内外の水の性質を大いに活用して、肩関節や股関節などの重要関節の柔軟性を高めることに加えて、それに関連する筋力強化を図ることを目的としています。

 

木村さんは「以前より柔軟性、筋力もついてきた」ことを報告してくださっていますが、

 

活水航法の良さを感じ取り味わいながら計画的に稽古を続けておられる成果を感じていただけていることが良くわかります。

 

 

「今後も体力、集中力を養うためにも続けてまいりたい」とのことですが、

 

プロの演奏家として体力と集中力は不可欠の条件であることを、熟知されている方の御感想だと思います。