【心理】認知行動療法  HELP!力<29>

<第6ステップ> その2

 

「社会的スキル」は私たちが生活していく上で、生きやすく活動していくために、

 

また他者と円滑な関係を築き、維持していくためにも非常に重要なスキルです。

 

 

このスキルは幼少期から家族や他者と関わっていくプロセスを通して発達していきます。

 

他者とのやりとりがうまくできて要領を得て成功体験を蓄積したり、

 

必要なことができなかったときに謙虚に反省することなどをくり返したり、

 

そうした試行錯誤の中から徐々にスキルアップしていきます。

 

 

しかし、場当たり的に試行錯誤をくり返すだけでは

 

スキルは向上しないということは、指摘しておかなければなりません。

 

 

「社会的スキル」の向上が見込めない具体例を挙げてみましょう。

 

 

・相手のことを考えずに強引に行動してきた。

 

・自分の望ましくない行動について、しかるべき適切な立場の人から指摘されてこなかった。

 

・過去の失敗を恐れて、相手とのやりとりを避ける行動様式を身に着けてしまった。

 

・孤立して他者とのやりとりの機会が極端に奪われてしまった。

 

 

スキルアップには、失敗を恐れず、過去の経験を顧みて、

 

絶えずトライ・チャレンジすることが必要です。

 

 

* 参考文献: 太田仁,2005,「たすけを求める心と行動」,金子書房

 

 

ストレス対処 MIYAJI 心理相談室(高円寺南診療所内)

 

主任 臨床心理士 宮仕 聖子