【心理】認知行動療法 HELP!力 <26>

<第5ステップ> その1

 

「人に助けを求めよう、人の力を借りよう」と決断できたら、

 

次は「助けを求める人を決める」段階に入ります。

 

 

この段階では、こんな考えを巡らせるでしょう。

 

○自分の悩みのために、時間や労力を割いてくれそうな人はいるだろうか。

 

○悩みを相談することで、その人の負担になりはしないだろうか。

 

●自分の気持ちに、真剣に寄り添ってくれる人はいるだろうか。

 

●自分より知識を持っていて、教えてくれそうな人はいるだろうか。

 

●自分の問題が解決するよう、良い助言をくれる人はいるだろうか。

 

●印は、今まで何度も挙げている通り、

 

相手に①情緒的サポート、②手段的サポート、③情報的サポートを求める、

 

ということです。

 

(第16~19回をご参照ください)

 

 

第14回の「コンボイ・モデル」でお話したように、

 

あなたの周りの人たち(サポーター)が、どの円に含まれ、

 

どのくらいいるのか、まずは当てはめてみましょう。

 

 

そして、自分が抱えている、今ある大事な問題について、

 

周囲のサポーターたちの誰に助けを求めるのが適切か、考えてみましょう。

 

もちろん、複数の人の力を借りることも大きな助けとなるでしょう。

 

 

臨床心理士は、自身が直接のサポーターであると同時に、

 

「その人が抱えている、今ある大事な問題について、

 

周囲のサポーターたちの誰に助けを求めるのが適切か」

 

ということをともに考え、検討するパートナーともなり得る専門家なのです。

 

* 参考文献: 太田仁,2005,「たすけを求める心と行動」,金子書房

 

 

ストレス対処 MIYAJI 心理相談室(高円寺南診療所内)

 

主任 臨床心理士 宮仕 聖子