呼吸器 / 感染症 / 免疫・アレルギー・膠原病

 

テーマ:口腔カンジダ症

 

 

<おそろしい日和見感染症のお話>

 

高円寺南診療所は難治性の慢性疾患の患者さんが多数来院されています。

 

その代表が線維筋痛症です。

 

 

永らく線維筋痛症に罹っていると、生活のリズムが狂いがちになり、

 

睡眠の質が低下して慢性疲労状態に陥ったり、行動体力ばかりでなく、防衛体力など

 

回復力や自然治癒力に繋がる免疫力が低下したりしがちです。

 

なお、高度に専門分化した現代医療システムのもとで線維筋痛症は難治性とされていますが、

 

自然志向の統合的医療を採用している高円寺南診療所では、

 

自立歩行で来院される線維筋痛症の患者さんのほとんどは決して難病ではありません。

 

 

さてカンジダは真菌、すなわち一般にカビ、キノコ類のことで、

 

細菌とはことなり真核細胞の一種です。

 

カンジダの形態はソーセージ状の糸状菌として顕微鏡で観察できます。

 

カンジダ症とは常在菌であるカンジダ属による真菌感染症です。

 

これは日和見感染症(ひよりみかんせんしょう)の一つとして重要です。

 

 

日和見感染症とは、健康人では感染症を起こさないような病原体

 

(弱毒微生物・非病原微生物・平素無害菌などと呼ばれる)が原因で発症する感染症です。

 

常在菌とは、主にヒトの身体に存在する微生物(細菌)のうち、

 

多くの人に共通してみられ、健康人であれば病原性を示さないものです。

 

 

加齢に伴う体力減衰等の要因によって動物の免疫力が低下すると、

 

通常であればその免疫力によって増殖が抑えられている病原性の低い常在細菌が増殖し、

 

その結果として病気を引き起こすことがあります。

 

 

すなわち日和見感染とは、生体と病原体との間で保たれていたバランスが

 

生体側の抵抗力低下により崩れ、生体の発病につながるものです。

 

日和見感染を起こす病原体の中には薬剤耐性を獲得しているものも含まれており、

 

いったん発病した場合にその治療に有効な薬剤が限定されることから、

 

医学上の大きな問題になっています。

 

なお、免疫力の低下により易感染性になった人のことを、易感染宿主といいます。

 

 

分類:カンジダ症には、表在性カンジダ症と深在性カンジダ症があります。

 

口腔カンジダ症は皮膚粘膜病変などの表在性カンジダ症に分類され、舌痛を伴います。

 

 

鵞口瘡(がこうそう)は、口腔内カンジダ症で口腔粘膜に多発性、

 

散在性のミルクかす状の白斑、白苔と偽膜がみられます。

 

 

食道カンジダ症を伴うと嚥下痛、嚥下困難、胸痛を呈し、

 

しばしば胃、腸にまで病変が拡大するので注意が必要です。

 

 

検査:確定診断は真菌学的検査(表在性真菌症では水酸化カリKOH法)、

 

病理組織学的検査により真菌の存在を確認することによりますが、

 

補助的診断としては血清学的検査でβ-グルカンが陽性になり、

 

特異的抗原検査ではマンナン抗原を検出します。

 

 

治療:トリアゾール系のイトラコナゾール(ITCZ)の内服が第一選択となります。

 

イミダゾール系のミコナゾール(MCZ)フロリード®ゲル経口用も使われています。

 

ただし、抗真菌薬は濫用によって、アズノール系抗真菌薬耐性の

 

カンジダ・アルビカンスが増加しているので適正な使用が必要です。

 

 

注意:

1)カンジダは口腔内の常在菌のため誤嚥性肺炎を起こすことがあります。

 

2)カンジダ血症では眼内炎を合併しやすく、進行すると失明することがあり、

早期の発見が必要です。

 

 

アドヴァイス:

免疫力を高めるための水氣道の継続的参加、

 

肺炎ワクチン、インフルエンザワクチン、帯状疱疹ワクチンなどで

 

きちんと予防対策をとっておくことが大切です。

 

自分の体力や気力のスタミナを超えて無理をしないこと、

 

身体の部分ではなく、メンタルを含めた心身のトータルな管理を

 

主治医と共に継続することが大切です。

 

基本航法の実施要領(その3)

 

 

今回は、基本航法のまとめです。体験生や訓練生の方は、

 

太字のところだけ覚えていただければ十分です。

 

 

 

水氣道における身体の位置座標は、見えないが体感できる重力による鉛直軸と、

 

見えるけれども体感できない水平軸の2軸です。

 

水と大気の接点が水平面であり、これが水氣道の水平軸になります。

 

これに対して、水の浮力が重力と同じ鉛直軸において作用します。

 

第一航法の素歩きの「起(き)」の形は、水平軸と鉛直軸を感じ取りやすい体位になっています。

 

 

 

第一航法 素歩き

(水氣道の基本の形です)虚

 

下半身、とくに支持脚では重力を、遊脚では充分に浮力を感じるようにします。

 

 

第二航法 棒歩き

(ひじ関節、膝関節をまっすぐに棒のように伸ばします)実

 

腕、脚の開脚角度に意識して、脚はすり足歩行

 

 

第三航法 前蹴り歩き

(蹴るようには見えますが、膝を伸展させるのが目的です)虚

 

第一航法の型が基本になります:浮力を感じ、これに委ねて腿上げを楽に

 

 

第四航法 つま先浮かし

(脱力して浮かせるのであって、持ち上げるのではありません)実

 

遊脚全体に浮力を感じるようにします

 

 

第五航法 前後けり歩き

(蹴るようには見えますが、膝を伸展させるのが目的です)虚

 

第一航法の形が基本になります:膝の屈曲・伸展運動を緩・急のリズムに乗せて行います

 

 

 

註:水氣道には第六航法以下の発展航法があります。

 

第六航法は振り子航法という名称があります。偶数番目の航法なので、

 

第2航法の発展形で、やはり実に属します。

 

 

水氣道の本稽古は90分に及びますが、年配者や虚弱体質の方を含めて、

 

僅かな休憩を挟むのみで持続運動継続が可能な理由は、

 

こうした東洋医学的な虚・実の反復、

 

つまり、メリハリのバランスで成り立っているからなのです。

 

消化器系の病気

 

テーマ:自己免疫性膵炎(改訂版)

 

<IgG4関連疾患について>

 

自己免疫性膵炎とは、発症に自己免疫機序の関与が疑われる膵炎です。

 

一般の膵炎による腹痛よりも、膵腫大による閉塞性黄疸や糖尿病症状など

 

随伴する膵臓外の病変が特徴的です。

 

 

近年、全身性疾患(IgG4関連疾患)の膵病変であると考えられるようになってきました。

 

IgG4とは、血液中の免疫グロブリンの一種で、この病気では血液中のIgG、

 

とりわけIgG4という成分濃度が上昇します。

 

 

このように近年の日本人医師の先駆性には、目を見張るものがあります。

 

主に日本が情報を発信してきた新しい疾患概念で、

 

全身性疾患としての考え方が国際的にも確立されつつあり、

 

注目されている疾患の一つにIgG4関連疾患があります。

 

 

疾患分類では、免疫・アレルギー性疾患・膠原病・膠原病類縁疾患などの括りですが、

 

なにしろ全身性疾患であるため、なかなか全貌が明らかにならず、

 

各科でバラバラに対応されているのが現状です。

 

 

高円寺南診療所はアレルギーやリウマチを専門としていますが、

 

最近の医学の先端領域での発見は、ほとんどがこのカタカナ専門領域なので、

 

守備範囲は広がる一方です。

 

 

この病気の説明は少し難しいです。一言でいえば、全身諸臓器の慢性炎症です。

 

少し詳しく言えば、リンパ球やIgG4陽性形質細胞が全身諸臓器に著しく浸潤し線維化を推し進め、

 

臓器腫大や結節・肥厚性病変などを認める病態です。

 

 

病変は、膵臓、胆管など消化管付属臓器、消化管、肺、肝臓、腎臓などの重要臓器、

 

涙腺・唾液腺、甲状腺、前立腺、乳腺、中枢神経系の他、後腹膜、リンパ節、皮膚など

 

多臓器にわたりますが、単一臓器の場合もあります。

 

 

IgG4関連自己免疫性膵炎、IgG4関連Mikulicz病、IgG4関連腎症、IgG4関連硬化性胆管炎、

 

IgG4関連眼疾患、IgG4関連呼吸器疾患などの臓器別の診断基準があり、

 

 

高度な専門性を要します。

 

 

現代医学は、臓器別専門医療では対応できなくなりつつあります。

 

全体を診る、全身を把握することができる、しかも薄っぺらくない高水準の総合医が、

 

必要とされていることの一端をお伝えできたかと思います。

 

 

<高円寺南診療所方式>が全面稼働する時代になったのを実感しております。

火曜日 血液・造血器の病気

 

テーマ:脳卒中の予防

 

<他の薬剤の影響を受けやすく、副作用が問題となる抗凝固薬>

 

脳卒中に関しては、通常であれば、

 

日曜日のテーマである神経・精神・運動器で扱いますが、

 

今回は血液の凝固に着目してみます。

 

 

『高円寺南診療所の院長は、大の嫌煙家である。』

 

という書き込みがされていますが、この点は間違いではありません。

 

ただし、誤解していただきたくないのは<喫煙者には、愛を!>

 

の精神で禁煙指導をしているということです。

 

 

先日も、とある新患に脳梗塞のリスクが高いため禁煙を勧めましたが、

 

案の定、その後まもなく脳梗塞になって、東京警察病院に入院されました。

 

適切な治療により、幸い目立った後遺症はなく、

 

退院され、高円寺南診療所に来院し、経過を報告してくださいました。

 

 

脳画像検査の結果、反対側にも脳梗塞の痕跡が見いだされ多発脳梗塞が疑われました。

 

さすがに禁煙に踏み切れたようです。

 

 

何らかの抗凝固剤が処方されているはずなので、尋ねましたが、

 

生憎、「お薬手帳」を持参していらっしゃいませんでした。

 

 

こうした薬剤情報は、すべての医師・薬剤師に情報提供しておかないと、

 

困った事態に発展しかねないので、以下説明します。

 

 

一般には、高齢者に発症する脳梗塞の病型としては、心原性脳梗塞の割合が高くなります。

 

その理由は、高齢者では心房細動の有病率が高いためであると考えられます。

 

心原性脳梗塞の場合はt-PA療法が最も多く使用されます。

 

ただし、1ヶ月以内の脳梗塞の既往がある場合は使用できません。

 

なお81歳以上の頸静脈的血栓溶解療法は禁忌ではないが、慎重投与事項に該当します。

 

心原性脳梗塞では抗凝固療法として、ワルファリンやヘパリンなどを使います。

 

ワルファリンは半減期が長くコントロールに時間がかかるため、

 

急性期における予防のためにはヘパリンを使います。

 

 

しかし、今回の症例は、非心原性脳梗塞でアテローム血栓性脳梗塞ラクナ脳梗塞であったと考えられます。

 

これらの病態の急性期には抗血小板療法(アスピリン、オザグレルNa)を使います。

 

高円寺南診療所再来時は、急性期を過ぎて安定していますので、

 

しっかりとした再発予防が鍵になります。

 

最近、新規の抗血栓薬(DOACや抗血小板薬)の脳卒中や

 

全身性塞栓症の予防に対して、各種の臨床試験が行われ、

 

有効性や安全性について多数の結果が示されつつあります。

 

 

ところで、抗凝固薬の重大な副作用は、過剰投与による出血です。

 

高血圧患者などでは特に注意し、頻回の凝固学的検査が必要です。

 

経口抗凝固薬は他薬の影響を受けやすい薬剤です。

 

 

特にワルファリンは併用薬によって作用が変動するので注意が必要です。

 

そもそも、ワルファリンに対する感受性には個人差が大きく、出血リスクが高い場合があります。

 

そのため、他薬を併用ないし中止する場合は、凝固学的検査(プロトロンビン時間)を行います。

 

ビタミンK₂(メナテトレノン)投与中の患者に

 

ワルファリン投与の必要性が生じたときはビタミンK₂を中止します。

 

また、ヘパリン投与に際してはヘパリン起因性血小板減少症に注意します。

 

アスピリンは消化性潰瘍には禁忌ですが、

 

プロトンポンプ阻害薬などの併用で慎重に投与されます。

 

 

抗凝固薬を処方されている患者さんは、

 

御自分の薬の名前を正確に覚えておくことが肝要、ということです!

第114回日本内科学会講演会に参加して(その3)

 

(4月14~16日:東京国際フォーラム)

 

テーマ:超世代の内科学-GeneraltyとSpecialtyの先へ-

 

招請講演<がん幹細胞研究の進歩と治療開発>

 

赤司浩一(九大研究院・病態修復内科)氏の公演を聴いて(その3)

 

 

正常組織を構成する細胞群の中にも幹細胞があります。

 

この正常幹細胞はさまざまな支持細胞群からなる微小環境の中で維持されています。

 

これを<幹細胞ニッチ>と呼んでいます。

 

このニッチからのメッセージによって、自己複製や分化が始まります。

 

 

前回【先週】は、がん幹細胞の治療抵抗性、

 

つまり、がん幹細胞が薬剤・放射線治療に抵抗して生き残る背景について触れました。

 

 

がん幹細胞が強い理由の一つは、がん幹細胞を支えるニッチの存在です。

 

なぜならば、がん幹細胞もニッチからのメッセージにより、

 

自己再生や増殖分化の制御を受けているからです。

 

 

したがって、がん幹細胞の制御のためには、

 

ニッチを形成する細胞が果たしている役割について研究が進められているのです。

 

 

《朱に交われば赤くなる》という成句があります。

 

人は交わる友によって善悪いずれにも感化されることの譬えです。

 

細胞レベルだけでなく、人格をもった個体レベルでも同様のことが言えるのではないでしょうか。

 

個人にとっても、いわば<個人ニッチ(個人的な居場所となる小さなコミュニティの要素)>があります。

 

視点を変えれば、すべての人が、周囲の人々に対して

 

<個人ニッチ>となることが理解できます。

 

 

高円寺南診療所では、個人の環境を整えることや、対人関係の改善、

 

コミュニケーションや表現能力の向上を支援しています。

 

水氣道聖楽院での取り組みは、健康的な居場所や創造的で生産的かつ芸術的な活動を通して、

 

みずからも良好な<個人ニッチ>となりうるように成長していきたいものです。

 

中毒・物理的原因による疾患、救急医学

 

テーマ:熱中症

 

熱中症対策のため、梅雨明けの猛暑を迎える前に、水氣道に参加して、対処法を体験しましょう!

 

<とくに高齢者の熱中症にご注意!>

 

熱中症とは、諸熱環境による諸症状を呈するもののうち、

 

他の原因疾患を除いたものとされます。

 

 

対処の遅れにより簡単に重症化するため、予防や、異変に早期に気づき、

 

適切な対処を行うことが大切です。水氣道は、心身の異常への気付きを促します。

 

 

近年、高齢者の日常生活中の発症(非労作性熱中症)が増加していますが、

 

高齢者では体温調節機能が低く、重症化率、死亡率が共に高いので問題になっています。

 

 

熱中症は梅雨明け前後の気温上昇時に発症リスクが最大になり、

 

暑さが続くにつれて高齢者患者の割合が増えていきます。

 

梅雨明けの猛暑などの暑さに身体が慣れてしまうと、

 

かえって発症数や死亡数が増えてきます。水氣道は、体温調節機能を向上させます。

 

 

熱中症は屋内でも発症します。

 

特に高齢者では非労作性熱中症が多く、

 

発症予防のためにはエアコンなど空調設備による適切な室内温度調節が重要です。

 

 

高齢者は、口渇中枢の機能低下のため、脱水症になりやすく、

 

腎機能障害もきたしやすいので、口渇がなくても水分補給が必要です。

 

 

水分補給には電解質(ミネラル)も含まれる経口補水液が最も適しています。

 

ただし、スポーツドリンクはお勧めいたしません。

 

たしかに、熱中症発症予防には有効ですが、糖質が過剰であり、

 

大量摂取によるケトーシスが発生しやすくなります。

 

ケトーシスとは、糖質および脂質の代謝障害により、

 

体内のケトン体が異常に増量し、臨床症状を示す状態でケトン症とも呼ばれます。

 

 

 

《 熱中症の重症度分類と対処法 》

 

 

Ⅰ度(熱痙攣、日射病、熱失神):

 

めまい、立ちくらみ、生あくび、大量発汗、筋肉痛、

 

こむら返り<意識障害は生じない段階>

 

 

対処法:

 

①現場から冷所に移動・体表冷却、②水分、ナトリウム経口摂取

 

全身に微温湯または室温水を噴霧し、扇風機で蒸発させて気化熱を奪う。

 

 

 

Ⅱ度(熱疲労):

 

頭痛、嘔吐、倦怠感、虚脱感、集中力・判断力低下

 

 

対処法:速やかに医療機関を受診する

 

 

 

Ⅲ度(熱射病):

 

中枢神経障害、肝・腎機能障害、血液凝固障害(DICは最重症)

 

高体温(≧38.5℃)、頻脈、意識障害、けいれん発作

 

 

対処法:

 

緊急に医療機関へ搬送(場合によっては、入院・集中治療)

 

深部体温(鼓膜温、直腸温など)39℃となれば冷却をゆるめ、

 

38℃まで低下したら停止する。細胞外液輸液を行う。

 

深部体温>42℃で組織細胞の崩壊が始まり、臓器障害も併発してくる。

Nogucci、6月11日が誕生日でした。

 

 

このコラムは昨年5月23日に<痩せな言い訳>でスタートし、

 

早いもので1年が経過しました。

 

 

その時のキーワードは

 

「現実を直視する勇気」「客観的に反省する心構え」

 

の2点でした。

 

 

現在毎日体重を計測し、月曜日にチェックを受けています。

 

 

増えていたらどうしよう?と、不安に苛まれて食べたくなることもあります。

 

 

自分だけでなく、周りの方に支えられ徐々に体重を落とすことができました。

 

昨年6月13日の記録を見てみると体重は100.6㎏でした、

 

今日の体重は86.5㎏、14㎏の減量を達成しました。

 

最終目標は73㎏、まだまだ道半ばです。

 

 

そろそろ「こんなものでいいか…」という考えが出てくる頃です。

 

 

そこで気を引き締めるために改めて、中間目標として

 

「体重を年明けには80㎏を切っている」

 

を掲げて、工夫して楽しく減量に励んでいきます。

当院では、アナフィラキシーショック補助治療薬エピペン®を取り扱っております。

 

当院では、年齢20歳以上で体重30㎏以上の方に「エピペン注射液0.3mg」)を処方しています。

 

処方を希望される方は、診療時間内に、お電話でお問い合わせください

 

予約制でエピペンの処方をしております。

 

 

 

アナフィラキシーショックとは

 

 アナフィラキシーショックとは、急性で全身性のアレルギーのことです。

 

アレルギーの原因物質(アレルゲン、例えばスズメバチに刺される・卵・小麦・そばを摂取する)

 

に接触したり摂取したりした後に、数分から数十分以内に

 

アレルギーによる症状が体の複数の臓器や全身に現れる激い急性(即時性)のアレルギーです。

 

重傷の場合には呼吸困難や意識障害を引き起こし、最悪、死につながることもあります。

 

アナフィラキシーについて

 

 

エピペン ®について

 

 エピペンは、ハチ毒、食物及び薬物等によるアレルギーを治す薬剤ではありません。

 

あくまでも、アナフィラキシーの症状を緩和するための補助治療剤にすぎません。

 

エピペンには、アナフィラキシー発現時の治療に用いられるアドレナリン

 

(エピネフリン)の薬液と注射針が一体となったキットです。

 

 

 黒い先端を太ももの前外側に強く押し付けるだけで、

 

バネの力により一定量(約0.3mL)の薬液が

 

筋肉内に注射されるしくみになっています(自分で量を計る必要はありません)。  

 

エピペンは、

「アナフィラキシーショックが発現した際の補助治療を目的とした自己注射用製剤」

であり、応急処置に過ぎません。

 

ですから、一度使用したら、必ず早急に医療機関に受診してください。

 

 

 

■ 必ずお読みください。

 

〇エピペンはアナフィラキシー発現時の補助治療剤です。

 

〇エピペンの有効時間は注射後10分から20分です。

 

〇エピペンの注射は医療機関での治療に変わりうるものではありません。

 

〇アナフィラキシー症状は様々であり、また注射のタイミングもあるため、

 

エピペンを投与したからといって絶対に有効であるとは限りません。

 

〇エピペンの治療には限界があり、注射後は直ちに医師の診察・治療を受けてください。

 

〇使用済のエピペンと、安全キャップは医師に渡してください。

 

〇アナフィラキシー症状は数時間後に出現することがあります。

 

〇エピペンを誤って注射した場合は医師に連絡してください。

 

 

投薬まで手順について

1)予約:希望される方は、処方希望の1週間前まで予めお電話をください。診察、説明、処方日を調整させていただきます。

 

2)受診  

① 問診の後、 エピペンの使用の有無、アレルギー症状などの発現の有無を確認いたします。   

 

② すでにメールによる受診のご連絡・ご予約をいただいている方は、

 

お待ちいただいている間にDVDなどご覧いただきその後、同意をいただければ当日の処方も可能です。

 

③ エピペンの正しい使い方についてご指導します。

 

勉強のための資材や、インターネットでの学習方法をお伝えします。

 

エピペンのホームページはこちら

 

3) 同意書への御署名

 

①適正使用していただくため、学習の内容など確認します。

 

適正使用同意書へのご署名をいただきます。

 

 

エピペンの更新の場合  「有効期限切れ等お知らせプログラム

 

に登録されている方は、事前に連絡がありますのでこれをご確認ください。

 

 なお、初診の際にメールアドレスをいただいていれば、

 

エピペンの有効期限の約1か月前に当院よりメールでご連絡します。

 

エピペンの処方はすべて事前にご予約をいただきおこなっています。

 

お電話でお問い合わせください。受診可能な日程をご相談しお伝えします。

 

 

初診の際にメールアドレスをいただいていていれば、

 

エピペンの有効期限の約1か月前に当院よりメールでご連絡します。

 

メールのやり取りで受診のご予約日を決定することも可能です。

 

WEBメールからのお問い合わせをいただきましても結構です。

 

 

 

ハチアレルギーについて

 

 ハチ毒にアレルギーがあるかどうかは検査で調べることが可能です。

 

 当院ではスズメバチ、アシナガバチ、ミツバチの3種について血液検査(RAST法による)で行います。

 

ハチ毒に対してアレルギーがある方や以前刺された際に症状が重かった方や、

 

お仕事でハチに刺されるリスクがある場合は、

 

自己注射薬(アナフィラキシー補助治療剤)を携帯すると安心です。

 

 

食物アレルギーについて

 

2011年9月22日から、食物アレルギーなどによる重篤な症状に対処する、

 

アドレナリン自己注射薬(エピペン)保険適用となりました。

 

対象となる方は保険診療で処方が可能となっています。

 

ただし、アナフィラキシーの既往のある方または

 

アナフィラキシーを発現する危険性の高い方に限り保険適応となることにご注意ください。

神経・精神・運動器の病気

 

テーマ:レビー小体型認知症

 

<高齢者の認知症の20%、第3位>

 

 

高円寺南診療所の患者さんの中には、

 

高齢者となったら必ず認知症になると心配している方が少なからずいらっしゃいます。

 

その割には、認知症に対してワンパターンのイメージを

 

持っていらっしゃる方が多いのが気になり、今日のテーマとしました。

 

 

高齢者の認知症のランキング:

 

1位アルツハイマー型、2位血管性、3位レビー小体型

 

 

ただし、レビー小体型は20%ですが、アルツハイマー型との合併も多く、

 

実際にはもっと頻度が高いのではないかと思われます。

 

高円寺南診療所では、高齢者の認知症を疑った場合は、

 

まずレビー小体型認知症の可能性はないかという視点から見落としを防いでいます。

 

 

レビー小体型認知症は発症後10年で早期に死に至るのですが、

 

これは、根本的な治療法が確立していないことだけでなく、

 

医師ばかりでなく家族の理解と協力を取り付け、

 

さらにはタイミングの良い適切な社会的支援が得られていないための成績であると考えるからです。

 

早期診断は、主治医の重大な責任です。

 

 

レビー小体型認知症は男女比が2:1で、男性に多いです。

 

レビー小体病の一つです。レビー小体病とは、脳にレビー小体が出現する病気です。

 

 

パーキンソン病、認知症を伴うパーキンソン病、レビー小体型認知症の総称です。

 

早期診断のためには、MIBG心筋シンチグラフィで、

 

心臓交感神経の脱神経所見が役に立ちます。

 

SPECT・PET検査では、特に後頭葉皮質における血流・代謝低下、

 

ドパミン・トランスポーター画像(ダットスキャン®)で

 

大脳基底核ドパミン再取り込み低下を見出します。

 

 

大脳皮質領域に広範にレビー小体が出現すると、

 

進行性認知症とパーキンソニズムを呈するようになるのが特徴です。

 

レビー小体型認知症では、進行性の認知機能障害やパーキンソニズムの他に、

 

認知機能の変動・動揺、精神症状(幻視、誤認、妄想)、レム睡眠行動障害、

 

抗精神病薬に対する過敏性などがみられます。

 

 

CT・MRI検査では正常で、海馬の萎縮があってもアルツハイマー型より軽度のことが多いです。

 

 

根本的な治療法はなく、進行性認知症・精神症状に対するコリンエステラーゼ阻害薬、

 

パーキンソニズムに対するドパミン前駆物質など対症療法が中心となります。

 

 

予後は不良で、発症後10年未満で死亡することが多いです。

 

認知症の進行がアルツハイマー型より早く、

 

運動障害・自律神経障害の進行がパーキンソン病より早いです。

今回は臨床で使っているツボ「⑮ 失眠(しつみん)」を見ていきましょう。

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踵の真ん中にあります。(下の赤丸の部位です。)

 

 

不眠に効果があるツボです。

 

 

またむくみにも効果があります。

 

 

親指で垂直に押してみてください。

 

 

高円寺南診療所 統合医療部 漢方鍼灸医学科 鍼灸師 坂本光昭