医療(心理)認知行動療法  HELP!力<25>

<第4ステップ> その2

 

前回は、「自己スティグマ」が助けを求める妨げとなることについて、

 

私の研究結果をもとに、その理由をご紹介いたしました。

 

また、その他の理由として、

 

○混乱していて、そこまで考えが及ばない状態である、

 

○人に助けを求められないほど、疲弊しきっている、

 

○無気力になっていたり、投げやりになっていたりする、

 

といったことも挙げられます。

 

 

上記のような理由が解消され、人に助けを求めた方がいい、

 

自分にとってプラスであると判断されれば、

 

「人に助けを求めよう」という意思が固まります。

 

 

臨床心理士といった専門家は、どなたのどんな悩みでも、

 

その方にとって大切な問題であると受け止めます。

 

 

今まで書いてきたように、専門的な知識を持っており、

 

自尊心が低下することなども熟知しています。

 

それらに配慮しながら慎重に、そして支持的に来談者の皆さまの悩みに耳を傾けます。

 

その上で、これから問題にどう取り組んでいけばよいかを示唆します。

 

認知行動療法であれば、問題解決に向けて目標を立て、

 

カウンセラーと来談者の共同作業によって、対処法の習得を進めていきます。

 

 

* 参考文献: 太田仁,2005,「たすけを求める心と行動」,金子書房

 

 

ストレス対処 MIYAJI 心理相談室(高円寺南診療所内)

 

主任 臨床心理士 宮仕 聖子