【心理】認知行動療法 HELP!力<21>

<第2ステップ

 

もし自身の問題に気づくことができたら、

 

次のステップは「問題の重大性」を判断する段階になります。

 

緊急性があれば、<即座に対処しよう>、<助けを求めよう>と判断されるでしょう。

 

それほど問題が重大でなければ、先送りしたり、<時間をかけて解決しよう>と判断したりするでしょう。

 

 

また、時間が解決してくれるかもしれません。

 

しかし、<このままにしておくと、この先まずいぞ>と判断されれば、次の段階へ進みます。

 

実はここでも「否認」が働くことがあります。

 

 

問題が重大であって、<この先まずいぞ>という状況判断が、

 

その人にとってあまりにも不安で脅威的であると、

 

「大したことないさ」とか「何とかなるさ」と、事の重大性を否認してしまうのです。

 

 

また、他者の指摘や忠告も素直に受け入れられず、対人関係にまで問題が生じるかもしれません。

 

 

まとめ: 第1ステップにしても第2ステップにしても、

 

「否認」という防衛機制に陥りやすいことが問題になります。

 

ひとたび「否認」に陥ると、その先、問題がさらに大きく膨らんだり、

 

深刻になったりする可能性が大きくなります。

 

 

先に述べたように、人間関係が既にこじれてしまっていたら、

 

たとえ現状を正しく受け止められても、問題の重大性に気づくのが遅れ、

 

人に助けを求めることすら難しくなってくるでしょう。

 

 

臨床心理士は、皆様を取り巻く大切な人間関係がこじれないように、

 

なるべく早い段階で、現状を整理して、問題の重大性に気づけるようにサポートしていまきす。

 

 

* 参考文献: 太田仁,2005,「たすけを求める心と行動」,金子書房

 

 

ストレス対処 MIYAJI 心理相談室 (高円寺南診療所内)

 

主任 臨床心理士 宮仕 聖子