診察室より 第11回 

114回日本内科学会総会に参加して(その1)

 

会期は4月14日(金)~16日(日)、会場は有楽町の東京国際フォーラム、

 

テーマは<超世代の内科学-GeneralityとSpecialtyの先へ->

 

 

内科学会は毎年、この時期の週末に開催されます。

 

休診にせずに参加できるので、とてもありがたいです。

 

有楽町だと、診療の合間の時間を活用することもできます。

 

 

ここで、最近のトピックスについては、《日々の臨床》のコラムで毎日扱っていますので、

 

今回は、難しい専門的なお話をするかわりに、サブタイトルに関する話題を提供させていただきましょう。

 

 

サブタイトルのGenerality(一般性)というのは、内科は医療の中心であり、基本であるので、

 

幅広い疾患に対応できる総合医であるべきという側面であると理解していただければよろしいかと思います。

 

 

これに対してSpecialty(専門性)というのは、

 

広範な医療の全体性の中で内科医としての専門的な中核を尊重する側面です。

 

 

現代社会において医師あるいは内科医という職業は、実に通りの良くない肩書です。

 

なぜならば、書面の職業欄に記載するのであればいざ知らず、

 

日常のコミュニケーションにおいて職業を尋ねられた際に

 

<医師です>というのは、いささか舌足らずの感があります。

 

 

そのあたりは弁護士や公認会計士などの職業とは大いに違うところです。

 

相手の職業が弁護士であることを知って、

 

<御専門は何ですか>と尋ねる方は、まだ少ないと思います。

 

ですから弁護士という職業は社会的に確立したSpecialtyであると思います。

 

 

これに対して医師は、残念ながらそうではありません。その現実を、次回ご紹介いたします。