日々の臨床 4月22日土曜日

内分泌・代謝・栄養の病気

 

テーマ:腺腫様甲状腺腫

 

 

甲状腺にしこり(結節性病変)ができて心配で来院される患者さんを振り返ってみます。

 

甲状腺の結節性病変として最も頻度が高いのは腺腫様結節もしくは腺腫様甲状腺腫です。

 

指で触れて確かめることができる結節は複数で、

 

甲状腺が全体的に大きくなっていることが多いため、

 

経験豊富な専門の医師でさえ心配になるので、まして素人の患者さんが心配するのは良くわかります。

 

 

触診のあとは、超音波検査です。大小様々の結節性病変で、内部の状態も様々です。

 

専門的には低エコー領域という所見が特徴なので容易に診断できます。

 

ほとんど良性ですが、悪性腫瘍を合併することがあるので慎重に判断し、経過観察をします。

 

 

これは甲状腺の過形成病変であり、甲状腺ホルモンの異常は伴わないので、しこり以外の症状は現れません。

 

しこりが単発のものを腺腫様結節、甲状腺内に大小様々な結節が生じるものを腺腫様甲状腺腫といいます。

 

 

超音波検査は、最高の安全性に加えて、日常診療において有効性の高い検査技術です。