肺炎球菌ワクチンについて

65歳以上の方にお勧めしている、肺炎球菌ワクチンは

 

2種類(13 価と 23 価)あります。

 

 

そこで、

A《2種類の肺炎球菌ワクチンの使い方》

 

B《より有利な接種方法》

 

C《接種の順序と間隔》、について説明します。

 

 

A《2種類の肺炎球菌ワクチンの使い方》

 

〇23価肺炎球菌ワクチン「西田敏行ワクチン(ニューモバックス®)」は、

 

シニア用で、65 歳になる年度[4 月 1 日~翌年 3 月 31 日]に1回のみ定期接種となりました

 

平成30年までは5歳刻みで 70、75、80、85、90、95 と 100 歳も定期接種です。

 

今年65歳の人は5年後(70歳)には定期接種になりません。

 

以前に接種している人も定期接種になりませんが、5-7 年後に任意接種はできます。

 

 

〇13価肺炎球菌ワクチン「加山雄三ワクチン(プレブナー®)」は、

 

乳幼児用でしたが、65 歳以上で接種できるようになりました

 

これは、ある種のリンパ球に作用して長期の免疫持続が期待できます。

 

 

B《推奨される接種方法》

 

推奨原則:23価を追加接種する前に13価を接種するように計画しましょう。

 

根拠:13価を先に接種すると免疫効果が高まり、その後23価を追加すると、

 

より高い免疫が期待できます。

 

23価を接種後 5-7 年で、2回目の23価を追加したときよりも高い免疫ができることが知られています。

 

 

 

1)すでに 23 価を接種している方。

 

5年経って23価を接種する時には、

 

今回は13価を接種して半年から1年後に23価を任意接種する。

 

 

2)今年度66-69歳の方。

 

今年は13価を接種しておいて70歳になる年度に23価を定期接種する。

 

71-74 歳(75 歳)、76-79 歳(80 歳)、81-84 歳(85 歳)、

 

86-89 歳(90 歳)、91-94 歳(95 歳)、96-99 歳(100 歳)も同様です。

 

 

3) 4-9月で65歳になる方。

 

65歳になったらすぐに13価を接種し、

 

6か月以上開けて3 月末までに23価を定期接種する。

 

 

4) 10月以降で65歳になる方。

 

23価を定期接種して1年以降に13価を接種する。

 

そして5年経ったら23価を任意接種する。

 

 

5)脾臓摘出後などの免疫低下状態にある方。(以前から23価が保険適応)

 

先に13価を接種後、8 週間以上開けて23価を接種することが推奨されています。

 

しかし 13価は、2カ月から 6 歳未満と 65 歳以上にしか許可されていません。

 

任意接種にも該当しないため国の保証もなく、本人または保護者の同意書が必要となります。

 

 

C《接種の順序と間隔》

 

Ⓐ  初回接種13 価 の場合…(6か月から1年後)…追加接種23 価  【その後の追加接種は不要です】

 

 

Ⓑ  初回接種23 価の場合 …(1 年以上開けて)追加接種13 価 …(1回目の23価から5年開けて)継続接種 23 価  

 

Ⓒ  【脾臓摘出時や免疫低下などで感染リスクが高いケースの特例】

初回接種13 価 …(8 週間あけて)継続接種 23 価