(心理)認知行動療法  ストレスへの対処法-28

<曝露法とは? 「パニック障害」のしくみを通して> (第27回の続き)

 

 

曝露法のやり方は理屈ではわかったつもりでいても、

 

実際に自分一人でコントロールしてみようとすると、

 

なかなかむずかしいことに気づくことでしょう。

 

 

たしかに、感情(不安や恐怖など)や

 

身体反応(緊張や動悸、発汗など)を自力で抑えることはなかなか難しいです。

 

誰にとっても難しいことであるにもかかわらず、

 

それに気づかず、また認めようとせず、何とか自分だけで対処しようと無理を重ねると

 

誤った「認知」による不適切な対処「行動」を学習してしまうことになります。

 

 

それは、不愉快で破壊的な「感情」を生んでしまいます。

 

また、それによってストレッサーがかえって増強してしまい日常生活が大きく損なわれ、

 

さらなる「身体反応」をもたらすといった悪循環に陥りやすくなります。

 

 

自己流の対処法で、失敗を繰り返した結果、

 

焦燥感と絶望感と共に自信喪失や抑うつ状態に陥ってから、

 

ようやく相談を受けることが少なくありません。

 

 

もちろん、そうしたケースでも対応は可能ですが、

 

誤った対処法を消去するためには、それなりの時間が必要になります。

 

 

やはり、早めにご相談いただくことが、

 

その後の治療経過を良好なものにします。

 

 

ストレス対処 MIYAJI 心理相談室(高円寺南診療所内)

 

主任 臨床心理士 宮仕 聖子