今月のテーマ「感染症の最新医療」
<深在性真菌症>
深在性真菌症は、特に集中治療領域において
二次予防(早期診断・早期治療)の必要性が認識されつつあります。
ただし、早期診断のためには培養検査のみでは感度が十分でないため問題があります。
真菌感染症:カンジダ、アスペルギルス、ニューモシスチス、クリプトコッカスなど
アスペルギルス症の分類:
1)組織侵入型…侵襲性肺アスペルギルス症
2)定着型…肺菌球症、気管支断端アスペルギルス症
3)アレルギー型…アレルギー性気管支肺アスペルギルス症
血中β-D⁻グルカン:血清中の抗アスペルギルス沈降抗体は、肺アスペルギローマ、
ニューモシスチス肺炎では陽性、続発性肺クリㇷ゚トコックス症では陰性です。
きのこ類の多量摂取、真菌薬投与、消化管手術などでも上昇します。
侵襲性肺アスペルギルス症:
血液や喀痰培養感度が低いため血清学的検査や画像検査と併せて総合的に診断します。
クリプトコッカス髄膜炎:
血清クリプトコッカス抗原検査は診断において感度・特異度共にすぐれているため有用です。
カンジダ血症:
眼内炎の併発リスクが高いので視覚異常がなくても全例で眼科受診が必要です。
真菌血症:
留置カテーテルが挿入されていると、多くの場合カテーテルに真菌が定着しています。
抗真菌薬のみの治療は困難なため、カテーテルを抜去あるいは交換します。
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