チェリスト 藤 岳音 の音楽室

皆様、ご無沙汰しております。チェロの藤 岳音です。

 

このところ、朝夕はかなり寒くなってきましたが、お変わりありませんでしょうか?

 

今回は私の当番です。

 

音楽室ということですので、音楽にまつわるお話をさせて頂きます。

 

 

最近は、soloの演奏や弦楽四重奏やピアノトリオ等の室内楽、

 

小規模編成でのバロックアンサンブルで弾くことが多くなってまして、

 

ここ数年はすっかりオーケストラで弾くことが無くなってしまいました。

 

 

実は10年位前まではオーケストラでも弾いていたのですが、

 

室内楽の活動へシフトしていったことに伴い、

 

段々とオーケストラで弾く機会が減ってしまったのです。

 

 

30才迄は大学オーケストラのエキストラcelloとして、よくお手伝いに行っていましたね。

 

学生に負けじと、必死にさらったのを覚えています。

 

 

オーケストラの曲で数多く演奏したのは、やはりベートーヴェンの第9でしょうね。

 

多分、人生通算10回以上。

 

一番の大曲はマーラーの交響曲第3番。合唱も含めて総勢200人位、100分近い大曲です。

 

赤坂のサントリーホールや大阪のシンフォニーホール、池袋の東京芸術劇場でも弾きました。

 

 

オーケストラと小編成の室内楽はどちらが難しいか、よく議論になりますが、

 

私的にはオーケストラの方がはるかに難しいのではないかと思っています。

 

まあ、それぞれの固有の難しさは当然ありますけど。

 

 

室内楽は数が少ない分、

 

プレーヤー個人個人の責任は大きいですが(チェロ1人だと全責任を負います)、

 

オーケストラは100人程度の人達との共同作業であり、沢山の人達と息を合わせねばなりません。

 

自分のパートだけではなく、他のパート、

 

遠く離れた管楽器やティンパニ等とも目配せ、聴配せをしています。

 

とても大変ですよね、『大勢の人と息を合わせる』というのは。

 

 

室内楽では『個』が重視されますが、オーケストラでは『個』は不要です。

 

従って、空気の様な存在になって、

 

オーケストラという集団に自分を溶解・同化させないといけません。

 

 

フォルテは皆でフォルテになればよいし、

 

ピアノ・ピアニッシモはもはや自分の音は聴こえなくても良い位です。

 

 

オーケストラでは何も1人で張り切る必要ない訳です。

 

なんか、サッカーなどの緊密なチームブレーを要求されるスポーツに通じるものがありそうですよね。

 

実際、音楽家にはサッカーを嗜む人が沢山います。

 

 

ゴルフはお金が高いのと腕や指を痛めるリスクがるので、

 

周りでやっている人はあまり知りません。

 

 

話を戻しますと~

 

自分の音が聴こえる必要が無いという点では、

 

かなりストレスを感じることもあったのですが、

 

オーケストラの中でチェロパート(10~12人)が

 

息が合ったアンサンブルを実現すると本当に素晴らしい響きとなります。

 

 

例えば、you tubeなどでブラームスの交響曲第3番の3楽章を聴いてみて下さい。

 

あまりにも切な過ぎる、しかし甘美な憂いに満ちたチェロのsoli(soloの複数形)で始まります。

 

とても有名な旋律ですね。

 

この晩秋の裏悲しい雰囲気にぴったりの曲です。

 

泣けてきちゃうくらい素晴らしいチェロのメロディーです。

 

 

♪♫♪♫♪♫♪♫

 

 

さて、私の出演する演奏会を少々。。。

 

2016.11.20(日) 

 

第10回ストリングス志木定期演奏会 A.ヴィヴァルディ『四季』全曲

 

 

フォーシーズンズ志木ふれあいプラザ(東武東上線志木駅直結マルイ8F)

 

 

春夏秋冬、それぞれの季節でソロヴァイオリニストが4人で入れ替わり立ち替わり演奏します。

 

皆、凄腕です!!

 

チェンバロも登場します。

 

チェロは私一人だけで、ソロもコンティヌオも弾きます(つまり責任重大です)。

 

ずっと弾きっぱなしで休む暇がありません。

 

超有名な『四季』。しかも全曲演奏となかなか聴けないプログラムです!!

 

 

2016.11.30(水) 

 

第36回「音海」特別聖楽コンサート

 

 

同じ協力アーティストのピアニストでいらっしゃる齋藤 文香さんと初共演です。

 

聴き応えある重厚なプログラムです!!

 

 

詳細は聖楽プログラムをご覧下さいませ。

 

 

 私自身、とても楽しみにしているコンサートです。気合いが入っています!!

 

 

♪♫♪♫♪♫♪♫

 

 

それと、最近Blogで情報発信しています。お時間がある時にお立ち寄り下さいませ。

 

チェリスト 藤 岳音の音楽室

 

http://ameblo.jp/violoncellist3603/

 

 

 

それでは、皆様、音海でお会い出来ますこと、楽しみにしております。

 

チェロを弾かない時は聴衆として紛れておりますので

 

(大抵、協力アーティストのピアニスト佐々木さんと絡んでいます)、

 

お見かけの際は、是非、お気軽にお声掛け下さいませ。

 

では、ごきげんよう!!

 

 

cello藤 岳音