プライマリケア・救急・心療内科 Vol.4

今月のテーマ<救急医学④…心肺蘇生の教育>

 

 

市民に対しての一次救命処置のコースは、

 

従来の人工呼吸を含めたトレーニングの代替として、

 

胸骨圧迫のみのトレーニングを行うことも可能です。

 

 

その根拠は、胸骨圧迫のみの心肺蘇生でも、人工呼吸を含めた心肺蘇生でも、

 

神経学的障害に予後の差はないという結果が得られたからです。

 

 

また市民に対する指導に関して、30分のe-ラーニングのコースと

 

3~4時間のインストラクター付の指導では習得する技能に有意差がなかったとのことです。

 

 

ただ、トレーニングにおいてフィードバック器具を使用すると、

 

正確な深さの胸骨圧迫ができるようになるので使用が推奨されています。

 

 

ただし、一次救急処置、二次救急処置とも、

 

ある程度期間をおいて再トレーニングの必要があります。

 

 

除細動器には単相性のものと二相性のものがあります。

 

心室細動に対する初回の電気ショックエネルギーは

 

単相性除細動器の場合は360ジュールが推奨されます。

 

二相性除細動器の場合は切断指数波形で150ジュール以上、

 

矩形波形で120ジュール以上が推奨されます。

 

 

除細動器を使用する場合は粘着性除細動パッドはパドルより安全性が高いので、

 

パドルの代用になります。

 

 

波形が心室細動であることを確認した場合、電気ショックを1回行い、

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胸骨圧迫を再開します。

 

 

最初のリズムチェック後、再度のチェックは2分後に行います。