神経・アレルギー・膠原病内科 Vol.5

今月のテーマ「膠原病の最新医療」

 

 

<全身性エリテマトーデスの分類基準>

 

 

全身性エリテマトーデスは、米国リウマチ学会分類基準(1997)、SLICC分類基準(2012)

 

に基づいて診断されます。

 

 

とくに、SLICC分類基準(2012)は臨床11項目、免疫6項目よりなります。

 

 

臨床所見の項目では、(1)(2) 急性および慢性皮膚ループスを詳細に定義しています。

 

また、新たに関節炎を(5) 滑膜炎(2関節以上)に変更し、

 

(8) 多彩な神経症状(けいれん、精神障害、多発単神経炎など)、

 

を診断基準として採用しています。

 

 

その他、(7 ) 腎障害を腎症に改め定量化し、

 

(10) 白血球減少、リンパ球減少が独立した基準としています。

 

 

免疫の項目では、新しく(5) 低補体を採用しています。

 

 

備考として、腎生検にて病理学的にループス腎炎と診断でき、

 

1, 抗核抗体ないしは 2,抗dsDNA抗体が陽性であれば、

 

それだけで全身性エリテマトーデスに分類することができます。