今月のテーマ「膠原病の最新医療」
<関節リウマチ①…米国・欧州リウマチ学会関節リウマチ分類基準(2010)>
これは2010年に米国リウマチ学会と欧州リウマチ学会が共同で作成した
関節リウマチの新しい分類基準です。
この基準を用いれば、発症から6週未満の症例でも関節リウマチの診断が可能です。
関節リウマチは、早期診断が特に重要な疾患の一つです。
それによって、より早く治療を開始することができます。
しかしながら、リウマチ診療で最も重要なポイントは
類似の症状を来す他の疾患との鑑別です。
特に、関節が腫れる他の病気の鑑別が必要になります。
以下が、米国・欧州リウマチ学会関節リウマチ分類基準(2010)の対象項目です。
1)罹患関節数(大小の関節)
2)血清学的検査(リウマチ因子、抗CCP抗体)
3)急性反応物質(CRP、血沈)
4)症状の持続期間(6週未満か以上か)
従来から、朝の手のこわばりの持続時間なども重視されてきましたが、
早期診断には適していないためか、分類基準には含まれていません。
関節リウマチに絞り込んだうえで、分類基準の点数化システムを活用します。
分類基準の項目の中に、6週間以上続く滑膜炎があります。
滑膜炎の診断には関節超音波検査が極めて重要です。
そこで高円寺南診療所でも関節超音波を積極的に活用しています。
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