消化器・代謝内分泌内科 Vol.2

 

 

今月のテーマ <クリーゼ(危機)>

 

「クリーゼを理解する②」

 

 

前回(昨日)は、クリーゼの引き金としてストレスが関与することを説明しました。

 

 

このストレスという言葉は、日常生活においても余りにも便利に使われ過ぎていて、

 

医学的に議論するうえで問題が生じやすいのが難点だと思います。

 

 

というのは、そもそもストレスとは、

 

何らかの刺激によって引き起こされる結果として

 

体の働きの歪(ひずみ)という反応を意味するのでストレス反応と表記した方がわかりやすいです。

 

 

これに対して、体の働きの歪(ひずみ)を引き起こす原因は

 

ストレッサーという言葉を用いて区別して用いると、因果関係が分かりやすくなると思います。

 

 

 つまり、ストレッサー(原因)⇒ ストレス反応(結果)という関係があるので、

 

ストレスという言葉が出てきたときには、その内容を吟味しないと混乱を生じます。

 

 

以上をまとめてみますと、

 

私たちの心身に悪影響を及ぼす様々なストレッサーは、

 

以下のようなストレス反応を引き起こします。

 

 

1)生命のコンディションの基礎を支えるホルモンに大きな影響を与えること。

 

2)ホルモンバランスの乱れ

 

(これ自体が、慢性的なストレッサーです)をさらに増幅してしまうことがあること。

 

3)その結果、生命が危険にさらされてしまうことがあること。

 

 

 

次回から代表的なクリーゼについて説明していきます。