シリーズ 末期医療のメール相談 Vol.1

<突然のご相談>

 

 

このシリーズは3日間連載です。

 

 

高円寺南診療所は、平成元年開院以来、実に様々なご相談を受けて参りました。

 

最近ではメールでのご相談を受けることがあります。

 

多くは患者さんご本人ではなく周囲の関係者からの相談です。

 

電話口でのお問い合わせには、従来より窓口の段階でお断りいたしています。

 

 

しかしながらメールにて重い内容の情報を受けた場合は、

 

医師としてというより一個人としてとても複雑な思いに駆られます。

 

 

これまでは相談者の想いを察する余り、できるだけ誠意をもって返信させていただきました。

 

しかし、担当業務外のメールでのご相談は、

 

今回のケースを最後として、一切お断りすることにいたしました。

 

 

 

差出人: Xさん(女性)15年ぶりの患者さん(平成13年に最終受診)の元妻

 

 

用件: 漢方薬による、がんの痛み、抗がん剤の副作用の緩和 メッ

 

 

セージ本文: 飯嶋先生 ご無沙汰しております。 以前お世話になっていましたXです。

 

 

残暑お見舞い申し上げます。 Aさんことでお伺いします。

 

 

かれは、1年ほど前から肺がんとわかりましたが、それを放置してまして、

 

春からは、甲総合病院で痛みを止めの薬の対処療法でした。

 

 

X月に私は知りまして、その後は担当の医師の勧めもあり治療をスタート。

 

 

(X+1)月某日に放射線治療を乙大学病院で。

 

今は、(X+2)月某日迄の予定で甲総合病院に入院しています。

 

 

病気の進行と単調な入院生活で、とみに意識も虚ろになっています。

 

 

知り合いが顔を見せてくれたら、とても喜んで痛みを忘れるようです。

 

 

しかし声が出にくくなってますし、意識がもうろうしてます。

 

 

ステージ4で、抗がん剤の効き具合や副作用によっては、

 

治療はやめてホスピスに移ることを考えてくださいとの状況です。

 

 

ちなみに、23日が最初の抗がん剤の日。

 

 

その後の副作用でどのような状態になるかはわかりませんが。

 

漢方薬は、がんの痛み、抗がん剤の副作用の緩和になるかと思いまして、ご相談のメールをしました。

 

 

受診しないで処方はできないと思いますが、

 

まずは、この場合にも有効なのかをお伺いして、担当のC先生に伝えたいと思います。

 

 

お忙しいところ恐れ入りますが、

 

Aさんに以前から親身に接してくださっていたことに頼ってメールしました。

 

 

よろしくお願いします。

 

 

 

このメールは 高円寺南診療所 (http://suikido.jp) のお問い合わせフォームから送信されました