消化器・代謝内分泌内科Vol.4

今月のテーマ<痛風・高尿酸血症>

 

 

「高尿酸血症・痛風の治療」

 

 

1)水分の摂取量を確保し、1日尿量2リットル以上を目安にします。

 

 

2)薬を内服しているときは、しっかりと、水分を摂取しましょう。

 

 

3)高尿酸血症の治療では、

 

肥満、高血圧、糖・脂質代謝異常などを合併することが多いので、

 

生活習慣全般を改善することが最も大切です。

 

運動は水氣道のような有酸素運動を推奨し、

 

過激な無酸素運動は血清尿酸値を上昇させるので控えるようにします。

 

 

4)特に、血清尿酸値を下げるためには、

 

アルコール飲料やプリン体、果糖(フルクトース)、ショ糖(シュークロース)や

 

カロリーの過剰摂取を避けることがポイントです。

 

 

5)尿路結石、腎疾患、高血圧などの合併がある場合は、

 

血清尿酸値が8.0mg/dⅬ以上で薬物療法を考慮します。

 

 

6)痛風発作の発現・再現、高尿酸血症の合併症を防ぐためには、

 

血清尿酸値を6.0mg/dl以下にコントロールすることが重要です。

 

 

7)なお、治療により自覚症状がなくなっても継続療養することが必要です。

 

 

8)無症候性高尿酸血症といって、症状をともなわない高尿酸血症の段階で、

 

無症候性高尿酸血症であっても、生活習慣の改善にもかかわらず

 

血清尿酸値が9.0 mg/dⅬ以上であればお薬による治療の可否を検討します。

 

 

9)高尿酸血症が原因で発症する

 

痛風関節炎、痛風結節、腎障害、尿路結石を予防するために

 

血清尿酸値を低下させることが望ましいです。