(心理)認知行動療法  ストレスへの対処法-6

前回は「自動思考」のお話をしました。

 

今回は具体的な例を挙げてわかりやすく説明したいと思います。

 

今回のキーワードは、自動思考、認知のクセ(歪み)です。

 

 

 

例)Aさんは職場の会議のプレゼンの時に、

 

「資料の数値に間違いがある」と指摘されました。

 

 

Aさんは即座にこう思いました。以下はAさんの自動思考です。

 

「これでプレゼンは台無しだ。上司の評価も下がり、もう昇進はなくなった。

 

自分は肝心な時にいつもミスばかりしている。

 

みんなのように完璧な資料を作らなければならないのに。

 

業績が伸びないのも、全て自分のせいだ。もう会社の人に顔向けできない…」

 

 

(と思ってひどく憂鬱になり、Aさんは翌朝、起き上がれず、会社に行けなかった。)

 

  ↑これも認知、感情、身体反応、行動に当てはめて考えてみてくださいね!

 

 

 

この自動思考には「認知のクセ」がぎっしり詰まっています。

 

客観的には「そこまで思い詰めなくても…」と思えますが、

 

本人にとっては当然の思考なので、考え方が偏っている=思い込みである、

 

とは自力では気づきにくいものです。

 

 

ですので、認知行動療法では、まずはカウンセラーとともに

 

「認知のクセ」に気づけるようなワークをやっていきます。

 

 

次回はAさんの自動思考から、よくあるパターンを紹介します。

 

皆さんも心当たりがあるのではないでしょうか。

 

 

臨床心理士 宮仕 聖子