神経・アレルギー・膠原病内科Vol.3

今月のテーマ<脳卒中>

 

1、「脳出血」

 

脳内に血の塊(血腫)が生じることにより、

 

正常な脳組織を圧迫・破壊することによって、

 

脳組織のむくみ(脳浮腫)が発生し、様々な脳神経症状が表れます。

 

 

脳出血の急性期の治療は、

 

発症直後から高血圧管理、

 

血管を強化するための治療や脳浮腫の治療を行います。

 

 

 

 

2、「くも膜下出血」

 

生まれつきか、あるいは高血圧などが原因となって脳に動脈瘤が生じ、

 

それが破裂することによって生じます。

 

 

治療は破裂した脳動脈瘤に対する手術や血管内治療が中心です。

 

 

合併症として脳血管攣縮(脳血管が痙攣して生じる脳血流障害)が生じた場合は、

 

脳の血流を改善する治療をします。

 

 

再発予防が大切なので、高血圧の治療を続けますが、

 

重症例では脳の循環を改善する治療や利尿薬により脳浮腫を防ぎます。

 

回復期に生じやすい脳血管の痙攣(遅発性脳血管攣縮)に対しては、

 

血管が収縮しないようにするための治療を行います。