(心理)認知行動療法  ストレスへの対処法-5

高円寺南診療所では、

 

慢性疼痛に関する症例の院内検討会・勉強会を毎週行っています。

 

最新の参考テキストについてご紹介いたします。

 

 

 

慢性疼痛の認知行動療法“消えない痛み”へのアプローチ

 

(日本医事新報社、2016.2.2第1版)

 

編集:伊豫雅臣(千葉大学大学院医学研究院精神医学)

 

   斎藤 繁(群馬大学大学院医学系研究科麻酔神経科学)

 

   清水栄司(千葉大学大学院医学研究院認知行動生理学)

 

 

 

「はじめに」より

 

○慢性疼痛の保有率13.4%、うち医療機関の受診経験者約70%、

 

通院中断率は半数以上(服部らの大規模調査、2004)。

 

 

○慢性疼痛の特徴:検査ではっきりした異常所見が出ないことも多く、

 

有効な治療法も少ないため、多くの医師にとっても厄介な疾患

 

 

○慢性疼痛患者の傾向:ドクター・ショッピングに陥りやすい。

 

 

○近年の知見:

 

①疼痛の程度は注意や気分に大きく影響される。

 

 

②「疼痛と思考、行動、感情の関係」のメカニズムの解明

 

疼痛への恐怖が行動を制限⇒日常生活上の支障

 

  ⇒能力喪失による否定的な思考⇒気分の落ち込み

 

 

③「疼痛と思考、行動、感情の関係」への直接的アプローチ法

 

認知行動療法:疼痛への恐怖に少しずつチャレンジ(行動療法)し、

 

また考え方を修正(認知療法)ことによって気分を改善し、

 

疼痛の軽減とともに気分や行動を改善させるという治療法です。

 

 

 

第1章:認知行動療法

 

<認知行動療法の基本的な考え方>

 

 

第2章:痛みの理論と治療アプローチ

 

<認知行動療法的な慢性疼痛の捉え方と治療法> 

 

 

第3章:ケーススタディ

 

<専門外来、入院治療、一般外来、グループ療法など

 

様々なタイプの慢性疼痛とその認知行動療法的アプローチ>

 

 

 

高円寺南診療所では、

 

線維筋痛症をはじめ変形性関節症、骨粗しょう症、

 

関節リウマチ、はじめ慢性頭痛、慢性腰痛など

 

治りにくいとされている慢性疼痛の対策に積極的に取り組んできました。

 

 

これらの慢性疼痛に対して、高円寺南診療所では、

 

先端的な独自のアプローチ(水氣道・聖楽療法・統合的鍼灸物理療法)を含め、

 

認知行動療法的なアプローチが良好な成績を収めていることを

 

多く患者の皆様と享有しています。

 

 

このテキストは、高円寺南診療所において

 

慢性疼痛に対して取り組んできた方法論に重なるため、

 

大いに共感し励ましを得ることができました。

 

 

高円寺南診療所 院長 医学博士 飯嶋正広