(栄養)炭酸飲料や果物の過剰摂取と肥満 その2

盲点その2:果物は体に良いに決まっている!?

 

 

果糖(フルクトース)は、ハチミツ、木になる果実、

 

ベリー類、メロンなどの果物に多量に含まれます。

 

 

今回は、果糖とブドウ糖の違いについて理解しておきましょう!

 

 

 

ブドウ糖の二面性

 

人体内で主要なエネルギー源として使われているのはブドウ糖です。

 

 

ブドウ糖は肝臓に一時的に貯蔵する調節機構があるため、

 

通常は一気に処理されません。

 

 

デンプンは腸でブドウ糖に分解されてから

 

体内で使われるので人体にとって好ましいです。

 

 

血糖値は通常はインスリンなどによって一定の範囲に保たれます。

 

 

しかし、基本的にブドウ糖の過剰摂取は血糖値の上昇をもたらします。

 

 

ブドウ糖摂取過剰により血糖値の上昇が持続した場合には

 

肥満や糖尿病につながります。

 

 

果糖とは違いブドウ糖は肝臓で一時的に貯蔵されますが、

 

その貯蔵能力にも限界があります。

 

 

肥満になり、さらに脂肪肝を伴うと、

 

この仕組が働きにくくなります。

 

 

すると内臓脂肪がさらに増え、

 

インスリンの作用が効きにくくなり、

 

更なる血糖値上昇という悪循環に陥ります。

 

 

 

果糖の人体への悪影響

 

果糖にはブドウ糖とは異なり、貯蔵調節機構がありません。

 

 

ですから、大量に摂取すると体内では常に一気に処理されます。

 

 

ブドウ糖も果糖も処理される過程でピルビン酸を生じます。

 

 

大量の果糖を一度に摂取すると、

 

一気に処理されるため多量のピルビン酸が生じます。

 

 

この大量のピルビン酸は、

 

ATP等のエネルギー生産よりも中性脂肪の生成に向かってしまいます。

 

 

そのため、肥満、特に内臓脂肪の増加につながるのです。

 

 

このように果糖の大量摂取はブドウ糖よりも

 

肥満になりやすく、肝臓への負荷も高いです。

 

 

果糖とブドウ糖では末梢のみならず、

 

脳や食欲に対する影響も異なります。

 

 

果糖の甘さは蔗糖やデキストロースよりも早く知覚され、

 

味の感覚は蔗糖に比べより早くより強いピークに達します。

 

 

しかし、その反面、早く減衰してしまうので、

 

満足感が持続しません。

 

 

また果糖は満腹関連ホルモンのピークが低いので、

 

満腹感を与えにくくなります。

 

 

その結果、ダラダラ食いに繋がり易くなり、

 

肥満をもたらしてしまうのです。

 

 

 

炭酸飲料には食物繊維がほとんどない

 

果糖やブドウ糖が体内に一度に大量に入ると

 

いろいろ問題が生じます。

 

 

炭酸飲料には食物繊維がほとんどないため、

 

摂取している本人が無自覚のまま、

 

結果的に「一度に大量」と同様の現象が起きやすくなります。

 

 

果糖を多く含む異性化糖は、

 

炭酸飲料など食物繊維を含まない清涼飲料水では、

 

一気に吸収されるため悪影響が起こりやすいです。