当院の国際統合医療(GIM:Global Integrative Medicine)は『全人的(ホリスティック)』な診断と治療の方法とっています。GIMでは患者の皆さまのお一人お一人が、生物学的にはそれぞれ個性的で自分にしかない遺伝子をもつ存在であることから、治療もそれぞれの方々の条件に対応した治療を工夫していくことが必要だと考えています。   当院は標準的医療(西洋現代医学)と代替補完医療(東洋伝統医学)を結合する国際医療(GM:Global Medicine)の方法を採用しています。しかも、からだのケアと心のケアの両面をつなぐ接点としての心身医学をさらに改良した方法を統合医学(IM:Integrative Medicine)と定義しています。国際統合医療(GIM=GM×IM)は、これら両方の利点を取り入れています。   当院には3つの方向性があります。   第1に、生活習慣病(例:肥満症、高血圧症、脂質異常症、糖尿病、痛風)に精力的に取り組んでいます。生活習慣病は生体にとって掛け替えのない自然治癒メカニズムである氣<律動的な自律神経>、血<バランスのとれたホルモン類>、水<精緻に調和している免疫系>をことごとく乱す元凶なのです。   これら氣・血・水の生体調節系は体と心の両方、無意識と意識の両方をつなぐ架け橋です。ですから,やっかいな自覚症状が無くても病気の前段階の「未病」である可能性を忘れてはなりませんし、同様に、長く続いていた苦痛が無くなったからといって、病気が完治したことの証にもなりません。   症状の有無のみで油断していると病気が再発したり、他の病気が進行したりするので、予防と再発防止のためのケアは十分慎重であるべきでしょう。     第2に、当院ではストレスによってもたらされる多彩な問題に対応できる複数の専門スタッフが従事しています。慢性疲労、関節リウマチや線維筋痛症を含む慢性疼痛、主たるアレルギー(例:アトピー性皮膚炎、気管支喘息、花粉症)、栄養障害、睡眠障害、不安障害、気分障害などの病気や、人間関係の悩みなどもストレスで悪化するものなのです。     第3に、私どもは、不安・絶望状態をはじめ難病・がんに至るまで、複雑化し広範囲にわたる問題を抱える患者の皆さまを支援できるように努めています。   そこで当院で最も重視している理念は、私たちのスピリチュアリティに向けての実際的な成長に献身することにあります。それは、意識と無意識の回復過程の関係を少しずつ明らかにして悟っていく「気づき」の過程なのです。こうしたスピリチュアル・ライフ(意義ある生活)を味わいながら患者の皆様とともに最大限に自然治癒を発揮させて健康に生きる道筋を歩んでいきたいというのが私どもの願いなのです。